【整数の旅3】

 

こんにちは、数学好きの独り言です。

整数シリーズ第三回は整数問題の良問集では必ず登場する超有名問題を解いていきたいと思います。

 

整数問題の解き方には定石と呼ばれる三パターンがあります。それが因数分解、不等式での絞り込み、倍数余りの利用です。この三つを使えば基本的に解けない問題はありません。(当然レベル差はありますが)今回の問題でもこれらを駆使しながら解き進めていきます。余談ですが、実は不等式の絞り込みでの問題が一番難しいです。ほか二つは雰囲気で利用するんだろうな~とわかりますが、不等式での絞り込みでは自分で適切な条件を考えなければいけません。いずれはそのような問題も扱いたいと思っています。

 

ということで今回の問題はこちらです!

 

(問題)

3^a + 4^b = 5^c を満たす正の整数 a , b , c をすべて求めよ。

 

三変数に対し式が一つしかない不定方程式です。見た目は綺麗ですね。慣れている人ならすぐに方針が思いつくかも…?

 

では解いていきましょう。

まずは実験からですね。すぐにひとつ解が見つかると思います。すべて2の場合は答えになりますね。よく考えるとこれはピタゴラスの定理になっています。それ以外の解も探してみますが小さい値では見つからないと思います。ここで、これ以外解がないのではと思う人が多いでしょう。整数問題では大きい値が解になることは少ないです。ということで実際にこれ以外に解がないことを証明していきましょう。

 

ここで整数問題の定石を思い出しましょう。まず不等式での絞り込みですが、うまくいきませんね。変数がすべて独立で動き、それが右辺にも左辺にもあるからです。次に因数分解ですが、これもできませんね。しかし気付いてほしいのは、4^b =2^2b ということです。指数が偶数だと因数分解できる可能性がありますね。ということで c が偶数だと移行することで二乗引く二乗を作って因数分解できます。これを狙いましょう。最後に倍数余りの利用ですが、右辺を利用するために mod 3 を思いつきたいです。mod 4 だと c の影響が消えてしまいます。そして mod 3 を使うことで左辺は常に1になり、c が偶数でないといけないことが判明します。これで因数分解できますね。

 

さて c を置き換えて因数分解します。だいぶ進んだ気がしますね。しかしここで詰まってしまう人もいるかもしれません。式とにらめっこしてもなかなか手が動かないです。実はここからの方針は決まっています。知らないと厳しいので解けなかった人は覚えておきましょう。p を素数とし、式変形後のように p の何とか乗が積の形で表されるとき、これは必ず p の累乗の積で表されます。ここから条件式を二つ出すことができます。当然指数は足し算なのでそれも書いておきましょう。( x + y = a のこと)文字の範囲もしっかり指定しておきます。(整数問題は論証の厳密さも重要)そして出てきた二つの条件式を引き算してみます。(足し算でも解けると思います)すると明らかに左辺は3の倍数になりそうなのに対し、右辺は2の累乗になっています。これは怪しい。ここで 3^y でくくると、y が0でないといけないことが分かります。そしてこれから x と b に関する条件式が出てきます。今度はこの式について考察していきましょう。

 

3^x - 1 = 2^b+1

先ほどと同様に考えます。もし x が偶数なら左辺は因数分解できますね。よってそれを示しましょう。

b が消えるような操作をしたいです。mod 4 をとると右辺は消えて( b は自然数だから)左辺だけになります。3 ≡ -1 なので、( - 1)^x ≡ 1 となり、x は偶数であることが分かります。よって x = 2z とおいて因数分解しましょう。あとは同じ流れです。2の累乗が積の形で表されるので、それぞれ文字で置いて差をとると偶奇から値を求めることができます。最後に芋づる式に答えを出しましょう。以上より答えは、a = b = c = 2 となります。

(解説終わり)



いかがでしょうか。整数問題の基礎が詰まったいい問題でした。整数問題の中でも mod と因数分解は練習すれば必ず解けるようになるのでしっかりと問題演習を積みましょう。

次回は素数に関する問題を解いていきます。それでは!