【2026年 九大数学】
2026年九大数学について解説します。
総評
〈難易度〉
DBCCC
標準解答時間
25分、20分、25分、30分、30分 計130分
私
7分〇、8分〇、25分〇、20分〇、25分〇
かつて類を見ないほどの難易度でした。当然難化です。楽に解ける問題が一つもない、受験生にとっては地獄のようなセットだったと思います。唯一いけそうなのは第二問ぐらいで他は部分点で稼ぎつつですね。ほかに完答できるなら第一問、第三問ぐらいでしょうか。そのぐらい難しかったと思います。第一問を解いた時点で嫌な予感はしたんですが、的中してしまいました。安心ラインは難しいですが、40%でも受かると思います。50%で合格者平均ぐらいでしょうか。60%とれたら余裕だと思います。どうしても部分点勝負にはなってしまうと思うのでたくさん書いた人が有利になったかも。苦戦を強いられる年になりました。
第一問 空間図形
第一問は空間図形に関する問題でした。傾いている円柱を表す問題ですが、方程式の処理に慣れていない人は難しく感じたと思います。(1)は断面を切り取って考えましょう。しっかりと情報を表せば解けると思います。(2)は傾いた円柱の断面図を考えますが、なかなか難しい。おそらく楕円になるということを知っている人は多いと思いますが、それを方程式で表す必要がります。考え方としては、まず中心を媒介変数で表します。この傾きに対する垂直な平面を考えると、当然断面は円になります。よってこの平面と距離を表してあげれば、媒介変数表示を含む円を出すことができます。円柱はこのパラメーターを動かすことで表現することになります。したがって z 座標が 0 になるときを考えてあげれば終了です。イメージはできるけど式で表現することができなかったという人が多かったと思います。いろいろな形を関数で表すという練習をする必要がありますね。
第二問 複素数
複素数の変換の話です。完答したいところですが簡単なわけではありません。厳密性が求められる問題ともなっています。(1)は z を代入すればいいですが、新しく xyを置く必要があります。この形を見たときに、二乗すると t を消去できると気付けるかがポイント。また t の変域もあるのでしっかりと議論しましょう。(2)は(1)が解けていれば簡単だと思います。 y 軸積分であることに気を付けて計算してあげましょう。時間をかけてでも解き切りたいです。
第三問 確率
第三問は確率。誘導が多いので嫌な予感がします。この問題の難しさとしては、確率漸化式の中でも珍しい考え方を用いる必要があります。それは最初で場合分けする必要があることです。ふつうは n 回目の場合を考えてからその次を考えると思いますが、今回の問題は最初の場合分けを考える必要がありました。この考え方は完全順列を求める際にも必要になるので興味がある人はぜひ調べてみてください。ということで最初に表が出るか裏が出るかで場合分けをします。どちらの場合も独立になっているので足し合わせれば Pn の確率が出てきます。(4)でこれを解きますが、文字が含まれているので面倒くさい。まあ難しいことはないのでいいですが。少し毛色の違う問題だったので手が動かなかった人も多い気がします。
第四問 高次方程式
第四問は高次方程式の解に関する問題でした。類題として2015名古屋大学文系第三問があります。(1)は簡単です。背理法を使って簡潔に証明しましょう。(2)は解から方程式を導き出す問題。これは二乗していってルートがなくなるように式変形していけばいいですね。またその際の解ですが、四次方程式なので四つ解をもちます。二乗するときに十分条件が失われているので、そこで解が余分に発生することが分かります。二回二乗しているので2×2で4つありますね。ここまでは何とか解きたい。(3)は解を持つ方程式が存在しないことを示す問題。当然背理法ですすめていきます。類題を解いたことがある人は手が進むかもしれませんが、計算量の多さに戸惑うと思います。できるだけ楽になるように工夫しましょう。二次の係数は省いていいですね。つづいて二乗して無理数を消すときに文字を置き換えて解答を書くと楽だと思います。計算は別の紙でやりましょう。有理数=無理数の矛盾を示すために場合分けが必要になります。その条件を考えてなんとか式変形していくと解くことができます。いやー難しい問題でした。
一般に解が存在することを示すのは簡単な場合が多い(というか見つければいい)ですが、ないことを示すのには非常に時間がかかります。(フェルマーの最終定理など)その一端がわかる問題でしたね。
第五問 極限
第五問は極限の出題になりました。発想が必要で非常に難しいです。今年の難易度はどうなっているんだ…。(1)は積分を微分する問題です。微分積分の基本定理を使って代入するだけです。これは演習の差が表れる小問ですね。解けなかった人はしっかり復習しておきましょう。(2)は関数の差の極限を求める問題。非常に厄介な問題で試験中に解けた人はすごいと思います。一応類題はあって2003年京都大学理系後期です。関数の差を扱うせいで複雑になってしまいます。どうにかこれを簡略化したい。関数の差を簡単にするためにできるのは…平均値の定理ですね。これを使って式変形していきます。ある c が存在して、不等式で評価していくと c と x が二文字あっても極限を求めることができます。log の処理は微分係数の定義を用いました。最後にこんな問題を持ってくるとは恐ろしいですね。





