種から育てている金柑です。
一年前に「キンカンの砂糖漬け」を作って、残った種を冷蔵庫で冬越しさせ、
春に撒いたらわりとすぐに発芽して、この大きさになりました。
ベランダには、他にビワと梅がありますが、
どれも、果物として買い求めた果実を食用に使った後で
残った種を撒いたものです。
梅はまだ発芽して半年の赤ちゃんですが、
ビワは10年を過ぎ、一昨年から実をつけるようになりました。
果樹としての品種もわからないものばかりですが、
立派な一つの生命体で、
ちゃんと「心」を持っています。
こういうことをしてよく思うのが、
ここで生まれた生命は、このベランダ生活しか知らないということです。
小さな鉢の中のわずかな土と水、
周囲のビルからの照り返し日光の中で生きて行かなければなりません。
厳しい環境ですが当の「本人」は、そういうことをなんとも思っていないようで、
大満足で生きています。
土を乾かさない程度の水遣りも、
ときどき忘れそうになりますが、
毎朝ベランダに出るのが日課になっているおかげで、
今のところ3日以上忘れたことはありません。
雨の降らない日に3日もお水をあげなければ、
土が干からびて生きていけなくなってしまう。
そんなあやうい身上にも関わらず、
彼らは幸せいっぱいで成長していきます。
植物でも昆虫でも人間でも、どんな生命でも、
地球環境を100%信頼して生まれて来る。
その心は、そう簡単には揺らぎません。
鉢の中で植物を育てるということは、彼らと信頼関係を結ぶということです。
私たちが意思を持って動くことのできる人間であるからこそできる、
その関係は2年、3年と水やりを続けることで強固となり、
小さかった彼らも成長するにつれて、
きずなが固くなっていきます。
さらに4年、5年とたって彼らが若木となり、
生命体としての余裕ができてくると、
人間が知らないような、おどろくべきことを
教えてくれるたりするのです。
