少し前にも書いた気がしますが、
この春は「食べられる野草」が気になります。
「春の七草」には入っていませんが、
食べられる野草の代表として、タンポポがあります。
タンポポはもともと野菜の扱いで、江戸時代にはおひたしや汁物に入れていたそうです。
日本にには古くからタンポポがありましたが、
明治時代に西洋タンポポが入ってきてから日本タンポポはめっきり数が減って、
めったに見かけなくなりました。
今、野原や空き地、道路沿いのコンクリートの割れ目に咲いているものも含めて、
そこらへんでみられるタンポポのほとんどは西洋タンポポで、
日本タンポポにお目にかかることは、まずありません。
ところが、食用としてのタンポポの歴史をたどってみると、
西洋タンポポは「野菜」として栽培されるために日本に入ってきたということがわかります。
野菜なので栽培しやすい西洋タンポポによって、日本タンポポは隅に押しやられ、
影が薄くなってしまったわけですが、
野菜としては日本人の口にあわなかったので、栽培されることがなくなり、
野生化して野の花となり、野菜だったことは忘れられて今日に至っています。
タンポポの種はふわふわの綿毛のようで、風に乗ってマンション11階のベランダにもやってきます。
コンクリートの照り返しと強風で、鉢植えで野菜を作ろうとしてもなかなか育たないのですが、
タンポポは大丈夫のようです。勝手にやってきて勝手に咲き、
そして、勝手に増えていきます。
手をかけなくても育つ「食べられる野草」は、いざというとき強い味方になってくれるかもしれません。
花も葉も茎も、すべて食べられるタンポポ。
野の花の代表というイメージが強いですが、
「実は野菜」という、もう一つの顔を持っていることは、
覚えておきたいと思います。
