バラの季節が始まりました。
横浜の大通公園入口の、モッコウバラです。
桜の開花が終わる4月の中旬くらいにいつも咲き始めます。
春バラは開花期が結構長く、6月頃まで咲いていますが
開花の始まりはちょうど今頃で、モッコウバラは早咲きの代表です。
日本にもバラの原種はありますが、モッコウバラは中国で生まれた品種だそうで、
古い時代に日本に伝わってきました。
眞子内親王お印にもなっている、日本になじんでいるバラでと言えます。
最大の特徴は満開時の見事なことです。
つる性・多花性で、フェンスやトレリレス・アーチなどに誘引されたモッコウバラが
春の初めに満開となって咲き乱れる様子は、美しくて言葉を失ってしまいます。
美しいだけでなく野生の強さを持っていて、
誘引さえしてあげれば、手をかけなくてもよく咲く、病害虫も全く寄せ付けないという、
バラらしくないバラでもあります。
細い茎はしなやかで曲げやすく、壁にもフェンスにもぴったり寄り添ってくれるし、
なんといっても、とげがほとんどありません。
たくさんたくさん咲く花に、すべすべの優しい茎。人間に好まれるものしか持っていないモッコウバラ。
かなり古い時代に園芸用に改良され、とても愛されて人間生活に定着したバラではないかと思います。
100%つる性のしなやかな茎は、誘引してあげないと地面に倒れてしまって、
太陽を目指して昇っていくことができません。
あまりにも人間に愛され、庭や公園で手厚く面倒を見てもらえるので、
バラが生きるために持っているはずの「とげ」を放棄してしまったのでしょう。
「人間が誘引してくれるから大丈夫」
モッコウバラはかたく信じています。
わたしたちはその信頼を一度も裏切ることなく。
この春もモッコウバラの美しさを賞賛し、
やさしくしなやかな枝を丁寧にフェンスやアーチに誘引して、
ほれぼれと眺めているのです。
