小さな雑草に着目していますが、今回もまた飛び切り小さなお花です。
路種漬花(ミチタネツケバナ)といって、
今の時期どこでも見られる、アブラナ科の雑草です。
花の形などよく見ると菜の花にそっくりですが、
あまりにも小さいので、一見しただけではわかりません。
とても繁殖力の強い外来種で、ここ20年くらいで日本全土を覆うようになりました。
同じ仲間で日本に古くからあった種漬花(タネツケバナ)というのがあり、
こちらの方が生粋の日本の雑草です。
今でも水田周辺や川辺など、水の近くでたくさん見ることができます。
イネの種もみを水に漬け、苗代の準備をする頃に咲くことから、この名が付きました。
古き良き時代の日本の農民は、暖かくなってきてこの花が咲くのを見て、稲作の準備を始めたのです。
日本にとって大事な作業である稲作。
その「作業を開始せよ」と発令する司令塔を、
この小さな雑草が担っていたわけです。
当の本人は、小さな身体で精一杯咲いているだけのつもりかもしれません。
ですが日本の中で果たしてきた役割は、大きかったのです。
