梅やモクレンと並んで、黄色い花をつけている木がありました。
マンサクといいます。
日本原産で、産地の乾いた斜面などに生える落葉小高木です。
丸みを帯びた大きな葉は秋に黄色く染まり、黒いツブツブの果実を実らせます。
冬の終わりに咲かせる花がたいへん個性的です。
黄色い花は縁起がいいとされ、「マンサクの花がたくさん咲く年は豊作になる」ともいわれますが、
くしゃくしゃになったひも状の花弁が少しずつ開いていく姿はなんだか奇妙で、
枯れ葉の隙間に何か黄色いのがあるのでよく見ると花だった、という程度で花らしさがありません。
マンサクの葉は、秋に黄色く染まり、冬に茶色くカサカサになってしまっても、なかなか
落葉しません。
枯れ葉をずっとつけたままで冬空の中、花を咲かせている姿は、
まるで老齢の魔女のようで、そこだけ異空間に見えてしまいます。
花言葉に「霊感」「ひらめき」「直感」「神秘」「感じやすさ」「魔力」といった
不可思議な言葉が並ぶのがよくわかります。
梅やモクレンがそれぞれ個性的であるのと同じように、
マンサクの花もまた、自分の持っている雰囲気をよく自覚していて、
2月の寒空の中、神秘的な空間を作り出すという役割を果たしているのだと思います。
