常緑樹の中には、人間が食べられる実をつけるものがたくさんあります。
スダジイと言います。近所の公園脇に3つ並んで植えられていて、大株になっていました。
立ての裂け目の入った幹と幅広の葉を持つ広葉樹で、冬のあいだも青々と公園を彩ってくれています。
椎の木の一種で、秋になるとつける果実は、ドングリと呼ばれます。
ドングリとは、カシ・ナラ・カシワなどブナ科の樹木がつける果実の総称です。
でんぷん質を多く含んである程度の大きさがあるので、
森の動物たちにとって、秋から冬にかけての貴重な食糧となり、
人間たちも、縄文時代に食用としていたことが知られています。
たいていのドングリは渋抜きをしないと苦くて食べられませんが、
椎の木のドングリだけは甘みが強く、渋抜きをする必要がなく、
そのまま生でも炒っても食べられる食料として、たいへん重宝したそうです。
椎の木の特徴のひとつに、樹形があります。
樹高は20メートルほどで、どっしりとした幹の上でよく枝分かれした枝にびっしりと幅広の葉をつけるので、
上空から見るとドーム型の、まるでブロッコリーのような樹冠(じゅかん)を付けます。
横に広がる広葉樹で広い木陰ができるので、夏は涼しそうですね。
秋冬には生のままかじることのできる実をどっさりつけてくれるので、
古代から生き物たちは、大喜びでこの木の下に集まって暮らしてきたのでしょう。

