秋バラの季節真っ盛り。
毎年この時期はバラに現を抜かして仕事や家事もそこそこに、
あちこちの植物園に「バラ見物」に出かけたり、
ベランダに入り浸りになってバラの鉢の前で長い時間を過ごしたりするのですが、
今年はなぜだか、かなり重症の「バラ病」にかかっています。
今ベランダで咲いているのは、ヘリテージ(heritage)の一番花。
大輪と中輪の中間ぐらいの大きさで、とげが少なくて枝がしなやかで、
風に揺れているのが似合う、とても上品なイングリッシュローズです。
このバラの魅力の一つが、「ヘリテージ」という品種名。
ヘリテージ(heritage)は、継承物という意味で、文化遺産、文化継承物、
古くから、(生まれながらに)受け継いだもの、天性、運命という意味もあるそうです。
滑らかでしなやかな枝、甘すぎない香りに、上品なピンク、
ほどほどの大きさの花が秋風に揺れている姿に、「ヘリテージ」という品種名を加えると、
それまで感じられなかった何かの「重み」が加わり、存在感がぐっと上昇します。
名前とは不思議なものですね。
どんな名で呼ばれるかは、人や生き物や物に、大きく影響を与えます。
ヘリテージ・heritageも元々はただの言葉で、
それに意味を与えたのは、人間です。
わたしたちが何かの名前に意味や価値を与えて尊重し、愛おしむことで、
その名で呼ばれる人・生き物・モノの価値が、格段に上昇することがあります。
秋晴れの中で、光り輝くように咲いているヘリテージは、
まるで時空を超えた文化遺産を受け継いでいるような、
とても存在感のある、オーラを持ったバラです。
