前回の続きです。
その後スサノオは、クシナダヒメと暮らす御殿を建てるところを探します。
出雲の国を歩いていて、空に雲の立ち上る景色がたいへん美しくて
「ここに来て、なんともすがすがしい気分になった」
と感動した土地がありました。そこは「須賀」と名付けられ、二人の新居となる御殿が建てられることになりました。
そしてスサノオは、幸せな気持ちで歌を詠みました。
八雲立つ 出雲の八重垣 妻ごみに
八重垣作る その八重垣を
(幾重にも重なって大空に沸き立つ雲は、私と新妻の愛の日々を
八重垣をめぐらせて守ってくれています。天の神の祝福でありましょう)
日本初の和歌と言われているこの歌は、新室壽ぎ歌(にいむろほぎうた):新築を祝う歌として知られています。
これが日本における和歌の始まりということで、スサノオは文化の神ともなりました。
二人が新居を建てた須賀の地は、現在の島根県です。雲南市大東町須賀というところに、神社が建てられています。
上記も含めて、スサノオは、日本各地の神社で祭られています。
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未熟な人間に生まれて試行錯誤しながら成長し、ヤマタノオロチを退治して神となったスサノオは、
この世に肉体を持って生きながら神となるお手本を示してくれた、わたしたちの先人です。
「どんなことになっても、絶対に大丈夫なのだ」 と教えてくれる
日本の神・建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)に、
夏が終わらないうちに一度、会いに行ってこようと思います。
------- 2017年夏 スサノオ 完 -------
