力学・素材・構造デザイン
- 力学・素材・構造デザイン/坪井 善昭
- ¥2,940
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私の師匠、佐々木睦朗さんから共著書である
『力学・素材・構造デザイン』
を送っていただきました。
佐々木さんありがとうございます!!
バレンタインのプレゼントということ?(笑)
執筆陣は、
坪井善昭・川口衛・佐々木睦朗・大崎純・植木隆司・竹内徹・河端昌也・川口健一・金箱温春
と超豪華!
(※川口衛さんの衛の字は↑の表記では正しくありませんが、搭載辞書の能力の問題で出せておりません。お許しくださいm(_ _)m)
頂いたばかりでまだ全ては読めておりませんが、
非常ーーーーーに、面白いです。
堅苦しくないが、丁寧。
というのが率直な印象。
執筆陣からわかる人にはわかると思いますが、タイトルにはかかれていませんが、
いわゆる、空間構造系(ドームや張力構造等の大スパン系)、の本です。
(必ずしも空間構造に限定しているわけではありませんが、8割近くはそっちです)
川口衛さんの100mの鯉のぼりは、映像では見たことありましたが、次元解析のお話などは今まで勉強したことなかったことでもあったので、興味深く読めました。
佐々木さんの章では、豊島美術館のことがしっかり書かれています。
金箱さんの章では、木質ハイブリッドトラスなどについて、検討式やディテールが詳しく書かれており、空間構造に限定せずとも実務者に十分有用な内容となっています。
全11章ありますが、歴史を語るものもあれば、力学についての数式を用いた解説もあり、と頭でっかちになるかと思いきや、写真も非常に豊富で、中には内田祥哉さんとバックミンスター・フラーが並ぶ写真が出てきたりと、目でも楽しめる内容。
少し大げさかもしれませんが、空間構造系の建築は人類の夢を背負いながら技術・素材・構法の発展とともに育ってきたわけで「歴史」という厚みがあります。
今さら食えない、とはよく言われますが、それでもそこには浪漫があります。
独立後も、鉄骨自由曲面シェルやRCアーチ屋根の住宅など、時々ではありますがチャレンジもしてますし、簡単に挑戦できるものではありませんが、未だに好きなジャンルです。
というか、僕の場合、佐々木事務所出身者というだけでなく、大学院では修士論文の指導を執筆者の一人である大崎純先生にしていただいていたので、著者陣に師が二人入っていることからも空間構造系の血脈にいるのは間違いないわけで、そもそもこの本に萌えないわけがありません。
これからしばらくは、この本だけで楽しめそう。
みなさんも是非。