木造ラーメンフレーム講習会 | だから構造家は、楽しい

木造ラーメンフレーム講習会


だから構造家は、楽しい。-サンプルあれこれ

写真は先日大阪国際会議場にて行われた、某木造金物メーカー主催の講習会での1枚。

講習会というと公的なイメージがあるけれども、あくまでも私企業による木造ラーメンフレームの説明会。


本来は、大臣認定取得後の開催だった予定なのに、まだ認定がおりていないとのことで、やや拍子抜け。


でも、色んな金物や接合の原寸サンプルを手に取ることができ面白かった。


今審査を受けている内容のままで木造ラーメンフレームとしての認定が取得できた場合に、どういう使い方までであれば計算書不要で採用できて、どういう場合なら計算書を付ければ採用できる、等を社長が直々に説明。

計算書なしの場合のチェックシートの作成まで、エクセル上でプレゼンしてくれてました。


しかしああやって社長が直々に説明してくれるというのは、会社の意気込みを感じることができてうれしい。


たまたまプレゼンの中で金物構法の例として登場した建物の一つがうちの事務所の担当作品だったこともあり、休憩時間に社長にご挨拶してみると、こちらのことを知ってくださっていて、少しばかり話が弾む。


木造ラーメンフレームのことを少しツッコンで聞いてみると、色々と資料提供してくれると言って下さるとともに、外部協力してもらえないかとの依頼をしてこられたので、こちらも出来る限りの協力はさせていただきますよ、と約束。


やっぱり、こういう気持ちの入った若い社長が引っ張るメーカーは信頼できて好きです。


カタログの中でいいことを書いているのに、中身のカユイ部分を全然説明してくれないメーカーも案外多いんですよね。それでは性能が明確に定まらないので、我々は建築主に対して説明責任が果たせない。

ところが、こうやって社長自身が説明責任を果たそうという姿勢を見せてくれると、こちらも建築主に対して明快に建物の設計上の性能を説明できるようになるし、そうした積み重ねが結果的に社会の中に健全な習慣が根付いていくことにつながる。


とりあえず、このラーメンフレームだったら、自邸に採用してもよい、と思えるモノになっている。

ま、このフレーム以外にも、もう一つ候補はあるのだけれど。

(ただし、そっちは、どこかのメーカーのものではなく、自分達で性能を確認していかねばならないものなので、

場合によっては、このメーカーの金物を併用して実験協力してもらうのもありかもしれない。)


問題は、自邸建設資金の目途がたたない、ということか(半笑)。