池田巌漆芸展 | だから構造家は、楽しい

池田巌漆芸展

池田巌漆芸展

親しくさせていただいている漆芸家の池田巌さんの個展の案内状が届いていましたので、

午前中、銀座の阿曾美術 さんまで家内と共に行ってきました。


前回の前衛芸術的な個展 とは違い、今回は茶器と花入れ。


用と美という関係は、建築にも通じるものがあります。


若竹のころに型にはめ、そのまま成長させることで得たという不思議な形をした竹を用いた花入れには、なんとも言えない力強さと美しさが共存しておりました。


作為的でありながらも自然のありよう(この場合は竹が自ら成育しようとする力)がそのまま形として現れるという意味では、作為的な造形美と重力に対し効率良く抵抗する形態が拮抗する瞑想の森の屋根にも同じことが言えます。


画廊内の茶室では、池田さんの見立てを堪能しながら薄茶を一服頂戴しました。


少シ変ワッタ形ノ茶碗ダナ・・・


と思えば、それは何とローマ時代の出土品ということで、池田さんの粋なはからいに感服。