ポーラ美術館
昨夜のサッカーは0-0の引き分けでしたね。
やっぱり点を取らないと。
オーストラリア戦もあまりスカッとした点の取り方ではなかったので、豪快なシュートでのゴールシーンが見たいところです。
ここはひとつ、中学の後輩であるFWの大黒選手に是非頑張ってもらいたいところです。
さて今日は、強羅からバスに揺られて、ポーラ美術館 へ行ってきました。
設計は日建設計。
木立の間のブリッジを渡りエントランスへ。
エントランスへ入るといきなり整然と並んだガラスマリオンがお出迎え。
きちんと軸方向にルーズが切られています。
エスカレータで降りてB1Fのチケット売場へ
展示室内を含め、主な見える鉄骨柱は全て十字柱にしてありました。
美術品の転倒・落下に対する安全を確保するために、地中に埋め込まれたこの建物に対しあえて免震装置を導入したのだとは思いますが、それに伴い、内部空間に現れる柱は、支配軸力のみを負担させる明快な構造計画とすることができたのでしょう。
透過ガラス、PC板天井、光壁、トラバーチンの床と壁、そして、白の鉄骨十字柱。
内部空間は、そのほとんどがこれらだけで構成されているわけですが、ボリュームの変化の与え方がダイナミックで、しかしながら、同時に繊細さも感じられたわけでして、とても気持ちよく居心地の良い空間でした。
↑地下1階レベルからホール越しの眺めです。
地下3階までもぐるわけですが、息苦しさのようなものは全くありません。
↑ホールは3階から全層吹き抜けです。
↑ガラスリブのトップライトが地下3階まで光をたっぷりと届けています。
↑光壁です。
ガラスを波型加工させて作られた光壁を、トップライトまで上昇させていくのは、上手いやり方ですね。
↑非常にシンプルに見えるこのディテールですが、梁のH鋼に対し、2面せん断で取合わせるというとてもエグイこともやってます。
(何故にエグイのかわかりますか?)
プランは明快でユーザーとして非常に使いやすかったですし、空間は迫力も上品さもありましたし、ディテールは繊細さも大胆さもあるし、空調は暑くも寒くもなく快適でしたし、外部の緑の取り込みかたもばっちりだし、それはまぁ素晴らしい建築だったと思います。
あえて気になる点を挙げるとすれば、展示室の空調音が少しウルサイかなと気になった事くらいでしょうか。
ただ、それで全てが台無しになるような類のモノでもありません。
他が良すぎて、悪い点が目立ちすぎているだけです。
本気の日建設計のレベルの高さを肌で感じることができました。
企画展示は、ピカソでした。
ピカソについては同じ箱根のピカソ美術館やバルセロナで何度となく触れてきてはいたのですが、今回は非常にわかりやすかったです。建築がよいと、鑑賞する側が受け入れ易くなるのでしょうかね。
って、こういう言い方は学芸員さんに失礼ですね。スイマセン。
所蔵品展示もよかったです。
黒田清輝や岸田劉生といった定番もさることながら、高校の大先輩である佐伯祐三の絵画を2つ見ることができたのも幸運でした。
最後は、気持ちのよいカフェで、お茶を楽しみました。
透過ガラスによるマリオンのため、視線は全くさえぎられることはありません。
まるで一つの大きな絵画のような鮮やかな緑の木立の眺めを満喫することができました。