その30分後ぐらいから痛みが徐々に強くなって来たと思います。
それまでは、旦那さんと普通に、赤ちゃんの名前の事や将来の事を話していたのですが、痛みが強くなって来てからはそれに耐える事で精一杯、1分か2分か、痛みが去ってから、「で、なんだっけ?」と会話を続けていました。
痛みは更に強くなって来ます。
ベッドのマットレスを握りしめ、シーツを握りしめ精一杯耐えます。耐えながらも何とか痛みを和らげる様な態勢を自分で、と言うよりは、本能で私の体が探していました。
一度はベッドから降りて、床に膝をつき頭はベッドにうつ伏せ。
しばらくすると、やっぱりベッドに戻って横向きになる。
陣痛の波が来ては去り、痛みがどんどん増していきました。
このタイミングで、旦那さんが、チョコ食べて、とキットカットのホワイトチョコを差し出して来ました。
食べたくないし、何か食べろなんて看護師も誰も何も言ってないのに、いらない、と言ったのですが、なぜか粘る旦那さん。
一口サイズに折って口に入れて来ました。
全然味わえないし、美味しいとも何とも思えん、噛む気力さえなくて口の中で溶かしで飲み込みました。更に、お願いだからもう1かけら食べて、と懇願されて、わけが分からないままもう1欠片食べました。
だんだんと痛みが耐えられない程強くなり、自然に、ウーとかアーとか呻き声が出てきます。
その頃主治医が到着。痛みが去ったタイミングで、チャオとか挨拶したと思います。
陣痛の痛みはもちろん人それぞれですが、私は痛いと言うよりは苦しい、精神的にも「なぜ私はこんなに苦しまないといけないのか。神様、私が何かしたんですか?」という、憂いや悲しみも強く感じました。
実際、泣いてました

助産師に、落ち着いて!と言われましたよ。
後は、私が苦しんでいる時に、深呼吸して!と助産師、看護師、主治医や旦那さんからも言われ続け、「やってるよ!」と1回切れ気味に返した覚えがあります

0時頃、分娩室へ移動。なぜか、ずっと握っていたシーツを「これは持っていく」と言って、フラフラしながらも持って行きました。
分娩室、凄く広かったです。苦しみと戦いながらも、「へぇーこんなんなんだぁー」と素朴な感想を持ちました。
分娩台に乗ります。
正直、この辺り良く覚えていません。
主治医が今までに見たことない真剣な顔で、痛みが来たら力んで、痛みが去ったら力まないで、とか言っていて、私も、ok、分かった、と頷いていたのですが、ちゃんと自分で痛みを感じて、力み具合をコントロールできていたかは自信がありません

それから、力んでる時に「ウンチするのよ!ウンチして!!」と言われたのですが、これはとってもわかりやすかったです
一度足に力が入ってしまい、こむら返りにもなってしまいましたが、足に力を入れても何の意味も無いですもんね。
一度足に力が入ってしまい、こむら返りにもなってしまいましたが、足に力を入れても何の意味も無いですもんね。この辺で旦那さんの存在感、すごーく薄かったです。
場慣れしていて、大声で私に支持を出せる助産師や看護師一団(主治医も含め、全員女性で6人ぐらい)と、その指示にうめき声と叫び声で答える私を前に、確かに言葉は無いですよね。
後から聞いたのは、私の苦しんでる姿を見るのが本当に辛かったそうです。
何回目かの「ウンチして!!」の時に、主治医が両腕を私のお腹に乗せ、上から体重をかけお腹を押してるーと思ったら、ぴょこん赤ちゃんの頭が出て来て、「あぁー頭だー」と思っているうちに体も全部出てきました。
一気に全身の力が抜けて、グッタリした瞬間、赤ちゃんを仰向けに寝ている私の胸の上に乗せてくれて、両腕でしっかり抱きしめる事ができました。
その時の感動、感謝、安心はここでは書き尽くせません。
旦那さんと、ただただ泣き笑いしました。
今でも私の隣で寝ている息子を見るたびに、この奇跡としか思えない新しい命に、感謝、感嘆、そして今まで想像すらできなかった程の大きな幸せに満たされるんです。
私と旦那さんは、しばらくそうして、新しい命の誕生と、全身で力いっぱい泣いている生の主張に実際に触れていました。
この後、へその緒やら、いろいろ後の処理を経て、自分の入院する部屋へ戻りました。
その頃には、日付が変わっていたので、息子の誕生は入院の翌日でした。
苦しくもあり、素晴らしくもありました。
今現在は退院もし、自宅でゆっくりと子育てをしながら、幸せを噛み締めています。
私の赤ちゃん、私たちのところに来てくれて本当にありがとう。




って言ってました。




