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star & flower

∞eighter∞




スタートには間に合わなかったけど、とりあえず仕事を終わらせた金曜日。

電話に出ないのは周りがうるさいからだろうと、勝手に解釈して店に向かう。


仲間たちが迎えてくれた個室には、ほぼ飲み潰れてぐったりしたアイツがいた。

(うっわ…ベロベロやし…)

「何コレ?」

冷たく指差すけど、誰も原因は知らないらしい。

仕方ない奴。

空いたところに腰を下ろし、冷たいものを流し込む。

話は弾み、時間を忘れて盛り上がる。

明日が休みという仲間は、それぞれに二次会、三次会へと流れていった。





「もー、アカン」

「飲み過ぎだし(笑)」

「しゃーないやん」

「しゃーなくないやん」

「真似すんなや、下手くそやねん」

「うるっさいわ」

「なぁー、どっかで飲み直さへん?」

「どっかって?」

「その辺の店とかでええねんけど…」

「その辺て、タチ悪いなぁ~、アンタ見られたらマズイんやろ?」

「まぁー、せやねんけど… 俺の部屋………はアカンわ」

「なんで?
掃除してないんやろ?(笑)」

「ちゃうわ!
そんなんじゃないねん…」

「どんなんよ!
まぁ良いけど…」

「お前んち、アカンの?」

「はぁ!?
乙女の部屋に上がり込むつもりぃ?(笑)」

「んっは!(笑)
誰が乙女やねん!(笑)」

「うるっさいわ」

「なぁ、酒とつまみ買ってこうやぁ~」

「あー、ハイハイ」


コンビニで適当に買い物をする。

さりげなく荷物を持ってくれるところが、コイツの良いところのひとつ。

夜道を進む。






着信


「金曜の夜、どないすんの?」

「あー、仕事終わってからだと、微妙なんだけど…
土曜、仕事だし。
自分は?」

「俺は、行く」

「そっか、まぁ、仕事終わったらまた連絡入れる」

「おん、ほなまた…」

「うん…」


後になって考えてみれば確かに、アイツがわざわざ電話してくるなんて珍しいことだった。