天空茶会第二十三葉 開催御礼 | 俳茶居

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       煌々と唐十郎の夏帽子 (呑亀〉

        天空茶会第二十三葉 開催御礼

 

天空茶会会場入り口

   所属会派日本中国茶普及協会認定インストラクター会主催「天空茶会第二十三葉」が2024年11月30日中央区京橋「明治屋ホール」にて開催された。小生「冬凪(ふゆなぎ)」の茶席をWさんとペアを組み、無事淹れ手を務めることが叶った。おいで頂いたお客様各位に心より感謝申し上げることとする。そして、日本中国茶普及協会理事各位、インストラクター会役員の皆様はじめ、天空茶会全スタッフの皆様と無事の開催を喜びたい。明治屋ホールご担当者のご配慮に感謝の気持ちを伝たい。

茶愉の席

   2011年6月「天空茶会第一葉」が稲荷町「江戸から紙東京松屋」さんでスタートしてから13年、年2回のペースで続けられてきた催事、近年コロナ禍で中断を余儀なくされた時期もあったが無事復活をとげ、前回(2024年6月)より京橋の明治屋ホールに会場を移し開催することとなった。節目となった今年、天空茶会は新たなスタートの年になった。

馥郁の席

 天空茶会は会派の『背骨』と言い続けてきた。立ち上げてから13年、23回継続してきた歴史は消えることはない。二人で一つの席を務める茶席のスタイルは変わっていない。初心者の淹れ手にはベテランがペアとなり練習段階からサポートをする。初心者はやがてベテランとなり、次の世代の手本となっていく。今回淹れ手デビューされた方々は、練習時先輩諸氏から様々な薫陶を受けたに違いない。時に厳しい指摘もあったかもしれない。しかしそのことは暫くたてば良き肥しとなり、自らの成長の糧になっていることに気付くのである。淹れ手のことが話題になりがちだが、『背骨』を継承しているのはスタッフ全員である。目に見えない所で役割を担うスタッフの力が発揮され催事がスムーズに運営されるのである。今回も全員見事なチームワークを発揮し、『背骨』をさらに強固なものにしたのではないか。

冬凪の席

 「冬凪」の茶席でWさんとペアを組みそれぞれ一つのお茶を淹れた。Wさんは、華やかな「東方美人茶」台湾新竹県峨眉郷迄買いに出かけた一品。小生は江西省景徳鎮市浮梁県の浮梁茶(ふりょうちゃ・緑茶)、天の声で久々の緑茶を淹れることとなった。煎が沢山は効かない為、練習にも集中力が必要であった。何とか思うようなお茶になるには一定の時間が掛かったが、その分本番では淡々を呈茶することが出来た。お客様数名から、美味しいと言われ嬉しかった。一回目の茶席においで頂いたI先生より、浮梁茶の登場する白居易(白楽天)の漢詩「琵琶行」の解説を頂いた。815年に書かれた詩、その時にすでにこの地にお茶があったのだから歴史あるお茶なのである。中国唐代、「茶経」を著した陸羽(733~804年説あり)はもう世にはいない。漢詩「琵琶行」に興味を持たれた方はYouTubeをご覧いただきたい。

『琵琶行』白居易

冬凪席のお茶菓子

 

天空茶会 第二十三葉 茶譜

 

 茶席1. 冬凪 ふゆなぎ

■東方美人茶  <烏龍茶・蜜香系>2024年夏 台湾新竹県峨眉郷    淹れ手:渡邉誠

■浮梁茶 ふりょうちゃ <緑茶>2024年春 江西省景徳鎮市浮梁県

 淹れ手:佐藤正夫 

 

茶席2.馥郁 ふくいく

■鳳凰欉  <烏龍茶・単欉系> 第1回・第2回 烏崬東方紅

第3回・第4回 烏崬八仙   

淹れ手:まゆりん

■台湾日月潭紅茶 <紅玉> 台湾南投県日月潭 2023年製

淹れ手:羊茶

 

茶席3. 霜夜 そうや

■大雪山野生白茶  <白茶・散茶>2024年製

 淹れ手:村上伊都子

■武夷岩茶 春閨  <烏龍茶・岩茶系>

 淹れ手:山川幸代

 

茶席4. 茶愉 

■凍頂烏龍茶   <烏龍茶・凍頂系> 台湾南投県鹿谷郷

 淹れ手:平井まり

■水蜜桃野生茶  <紅茶・大陸> 福建省寧徳

 淹れ手:茶米

 

茶席5. 紅翠 こうすい

■翠峰高山茶  <烏龍茶・高山系>  台湾南投県

 淹れ手:河野求実子

■頂級紅烏龍  <烏龍茶・紅烏龍系> 台湾台東県鹿野鄉

 淹れ手:國枝ゆか 

 

茶席6. 星霜 せいそう

■福鼎大白茶 月餅茶  <白茶・緊圧茶> 福建省福鼎 2018年製

 淹れ手:原泉

■野生古樹普洱熟茶   <黒茶> 雲南省勐海県 2000年製

 淹れ手:胡優