「TON・KLAMI(トン・クラミ)」ライブに心舞う。
トン・クラミ
2024年7月6・8日、フリージャズ・ユニット「TON・KLAMI」が再結集ライブを開催した。彼らを始め日本のフリージャズをオーガナイズした副島輝人氏没10年に当たる今年、故人の弟副島恒次氏企画・プロデュースによりライブは実現した。
メンバーの姜泰煥(カン・テファンas)、佐藤允彦(p)、高田みどり(pc)は、ユニットの中心的活動期間の90年代から久々の結集となった。場所は埼玉県越生「山猫軒」(2024年7月6日)、そして東京渋谷の「公園通りクラシックス」(2024年7月8日)の二か所、私は渋谷にて久々フリージャズの濃厚なセッションを堪能した。企画した副島恒次(カポネ)氏と久々の対面、と言うか古いフリージャズファンが会場に溢れたといった方が良い情景であった。
演奏終了後、佐藤允彦氏とも言葉を交わすことが出来た。2018年「公園通りクラシックス」で沖至(tp)・佐藤允彦のライブがあり、それがパリで亡くなった沖至の日本での最後のライブであった事を話した。佐藤氏も記憶に留めており、2018年50年ぶりに邂逅した(ジャズライブコンサート「邂逅」 ―― 沖至・佐藤允彦それぞれの軌跡 | 俳茶居 (ameblo.jp))二人の思い出を語ってくれた。
司会も務めた副島恒次氏
何もかもが記憶の中で急がされ通り過ぎていく。青春という時代に手に入れその後長く連れ添った大切な音楽たち。その夜の「公園通りクラシックス」には、演奏者と聴衆全員の膨大な音の記憶が会場いっぱいに、自由に舞う姿があった。
2024年7月22日 俳茶居