パンデミックの午後 その③ | 俳茶居

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パンデミックの午後 その③

頑張ろう東京、辛い時は声を出そう

 

 

四ツ谷三丁目「喫茶茶会記」(2020年5月11日撮影)

 

新型コロナウイルス感染拡大が、世界そして日本に様々な社会状況変化を起し、これからも簡単に元の生活に戻れる状況にない。感染病を医療の観点から自分なりに情報を集め考えを纏めてブログに掲載してきた。しかし現在では感染拡大に依る経済の疲弊をどう回復するのかが大きなテーマとなってきている。感染による死者だけでなく、仕事や生活の場を喪失することによる自死が増えることも大きく懸念されるようになってきている。

2020年5月14日安倍総理は会見を行い、新型コロナウイルス感染の現状説明と、39県の緊急事態宣言解除の承認(愛媛「条件付き解除」)を発表した。解除されなかったのは、北海道、東京、千葉、埼玉、神奈川、大阪、京都、兵庫の8都道府県となった。解除基準は、専門家会議の提言「直近1週間の10万人当たりの感染者数が0.5人以下」を基にした。5月に入り東京でも一日当たりの感染者数の減少傾向(10日続けて40人以下)が見られている。この傾向が進むなら5月中にも全地域での解除も考えるとの事としている。

果たしてそんなにうまく事が進むのだろうか。インフルエンザなどの感染症は高温多湿の夏場は感染力が下がるとされているが、秋冬には再度感染拡大があるであろうと、専門家も細心の注意が必要と警鐘を鳴らしている。

 

〇指標となる検査数値に注目

1、PCR検査陽性率 2、抗体検査 3、抗原検査 4、実効再生産数

  日本のPCR検査の少なさは注目されている。その為に市中感染者の予測がし辛い状態が続いている。12万人の検査と総理が行ったのは4月上旬、PCRセンター構想を速やかに定着させ、今の時期に感染者の囲い込みに傾注すべきである。抗体検査は、既に抗体を持っている率を言う。直近の抗体検査では、東京都の抗体陽性率は0.6%、東北0.4%(献血をした方の無作為調査、厚労省調べ)と極めて低く、対策を緩めれば再び感染拡大は免れない数値を示している。実行再生産数は、一人の感染者が何人に感染させるかの数で、1 以下で、なるべく低い数が、流行を押さえて行く指標となる。政府専門家会議の調べでは4月中旬以降全国で0.7、東京で0.5となり横ばいで推移しているとのこと。日本人の接触を避ける取り組みが数値をキープしているとみて良い。

 

このまま感染者が抑えられて推移すれば、やがて東京も緊急事態宣言解除がありうる。最初に触れたが、それを願う都民は、コロナウイルスに感染する病への怖さとは別に、社会活動を再開できないと、経済が回らず。生活破綻が迫っている現実に直面している。国や自治体の手厚く速やかな支援が求められている。                                                                                       2020年5月16日  俳茶居