母を特養に入所させたのは、去年の3月。


母が認知症だとわかってから、私は月に一度母の実家に通ってサポートしてきた。


お金、薬、衣服、食事、そして通院にケアマネとの面会…月一度とはいえ、それは8年間続いた。


嫌がっていたデイサービスも、1年通ううちに慣れ親しんで、5年以上続いて古株さんになった。



おばあちゃん 私は、年取ってひとりで暮らせんようになったら、ふたりの娘の近くにアパートかりて住むねん。そうしな、しょうがないわ。誰も帰ってきてくれへん。


認知症になるまでは、ずっとそう言い続けていた母が、認知症になった頃から言わなくなった。



おばあちゃん 自分の家があるのに、アパート借りるなんて勿体ないやんか。まだまだ、ひとりで暮らせるよ。


認知症になると、自分のことがわからなくなる。


「ひとりで暮らしたい」は、「暮らせる」に直結するのである。



おばあちゃん デイサービスさえあれば大丈夫や。90歳まで私の家におらせて❣️その後は、どこでも行くから…。


そんなことを言う頃には、母は自分の歳もわからなくなって90歳をとっくに過ぎてしまった。


おばあちゃん 娘のとこになんて行かん‼️

デイサービス行ったらみんなおるねん。

今さら、娘の家に行ってもすることあらへん。

田舎におったら、みんながいてくれる。


認知症になって、近所の人からは相手にされなくなった母である。


そして、デイサービスも特養もわからない母。


母の言うみんなって…誰だろう。



医者と、ケアマネのはからいで、デイサービスの上の階にある特養を用意してもらい…私に騙されて入所した。


よく、「本人が入所したがらないから困る」というが、認知症本人に、入所をする判断能力はないと、私は思う。いや、私はわかった。


入所した母は、家へ帰ろうと思ったら施設の廊下を歩きまわるそうだ。


施設なので、階段やエレベーターは隠してある。


母は、行き止まりのない廊下をぐるぐる歩くことになる。そして、疲れたら忘れて部屋にはいる。

そして、またぐるぐる…。


それでも、施設に入所すると足が弱る。


母の足もズボンの上からみても細くなった。


ふとした拍子に転ぶようだ。


骨粗相症の注射💉は、半年に一度。防ぐ手段は、

それしかない。


おばあちゃん あんた、まだおったんか⁉️  デイサービス終わったら私も自分の家に帰るから、あんたも帰り❣️もうええやろ⁉️ご苦労さん❣️



母は、この瞬間をデイサービスと思うようだ。


そして、夕方になると不安で歩きまわる。


晩御飯を食べたら、ショートと思って自分の部屋に入って行くらしい。


夜中も、時々起きて部屋から出てくるが、職員さんがなだめるとおとなしくしているらしい。


母の大まかな様子を教えてもらった。


ケアマネさんや職員さんが笑っているのが、ありがたい。


おひつじ座 娘さんに迷惑かけたくないと思ってはるのやと思います。頑張ってます。いつも、ものすごく頑張ってますよ。


お母さん 扱いにくいかと思いますが、お世話になります。ありがとうございます。



そのうち、転んで骨折して病院に運ばれ、車椅子生活になったら認知症も一気に進んで…となるのかなぁ。その時は、また考えないといけない。


ま、いっか…また来月❣️


って、8年間、母の家に通ったけど。


この特養にも、何年も通うのだろうか⁉️



去年の3月、母が入所した時に施設の窓から見下ろした梅の花が、今にも咲きそうでした。