母の家から、歩いて15分のところに、国民宿舎があり、日帰り温泉♨️にはいれる。


去年の秋、母と二人で、出かけた。

平日の昼間、泊まり客もなく、女風呂には、
私達以外には、ひとりのお婆さんがいた。


そのお婆さんが、温泉の雑衣所で話しかけてきた。

週に一度、タクシーで来て、温泉に入って帰るのを日々の楽しみとされているらしい。


母と同じく、若い頃は、40年働いて、自分の
厚生年金を受けて、亭主亡き後、ひとり暮らし。



でも、90歳を過ぎて、ひとりでいると、
いろんなことを考えて、認知症になった方が
幸せだと思うと、言われた。
いずれ、わからなくなるんだからと……

果たして、どうだろう⁉️
両方してみないと、わからない。


やっぱり、認知症には、認知症の辛さがあるから、決められるものではないと答えた。




そして、その人には、息子さんがいて、
月に一度、様子を見に来るらしい。
そして、かならずお菓子やいろんな物を持って来るのだが、いらないと言っても、きかない。
何なら、来なくてもいいというのに、きかない。
今のところ、ひとりで大丈夫🙆‍♀️なので、
来なくてもいいというのに、来るのは、どうしたらいいのだろうと、きかれた。


いやいや、そこは、ありがとうでしょう。
息子なんだから。
言いたいことは、どんどん言っていいけど、
大人になった息子が、ちゃんとやっていることに
対しては、ありがとうって言うだけでしょう。


私も、言われたいけど、母は認知症だから、
無理なのよ。やっぱり、認知症の方が辛いかな。


おばあちゃん ありがとう……か。はい、わかりました。
そうなのね。どうしても、意地を張ってしまうのよね。



92歳の先輩に、なんか偉そうなこと言ったかな
と、少し後悔……。

あの時は、まだコロナはなかった。
お婆さん、元気にしてるかなぁ。

私は、母の娘だから、きっと長生きしたら認知症になってしまうだろうけど……

あのお婆さんのように、かしこくて、かわいいお婆さんになりたい。