簡単ではない | 防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

「防浪提に抱かれて磯の香りも生き生きと」
田老一小校歌の歌い出しです
津波が来ても二重の防浪提が守ってくれると思っていました
津波はその防浪提までも破壊して、ふるさとを壊滅さた
それでも、やっぱり海は麗しいし、川は清い

 アカモクを軽トラに積んで走ろうとしたら

 「ズルモ積んで何すんだ?」

 って漁業者に聞かれました

 「産直が売るの」

 「まさが?」

 

 田老ではホンダワラの類いをひっくるめて

 「ズルモ」

 と呼びます

 船外機のプロペラに絡みつくわ

 漁港の中に浮かんで邪魔になるわ

 砂浜に打ち上げられてゴミと化す

 厄介者

 それが売れるなんて、誰も思わないんですね

 

 確かにほとんどのホンダワラ類が食べられない(もしくは食べない)

 ですが、アカモクは商品価値あり

 秋田ではギバサと呼ばれる高価な海藻です

 アカモクって聞いたことあるでしょ?

 

 たいてい他のホンダワラ類とアカモクとが絡み合ってるので、陸揚げしてアカモクを選ぶ必要があります

 「食えるのどれ?」

 「これ。こっちは食えない」

 「違いがわがんねえ」

 

 アカモクを選んで持って行っても

 若すぎると粘りが出ないし、逆に老化しても出ない

 粘りの出ないアカモクは価値がないので廃棄するしかない

 

 産直の加工チームに持っていった後に

 「今日のはどうだった?」

 「ダメでした」

 「半分ぐらいは」

 「雑草が絡んでて」

 色々とご迷惑をおかけしております

 

 苦労して加工したアカモク

 産直とれたろう

 で販売しておりますので

 

 


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