話が早い | 防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

「防浪提に抱かれて磯の香りも生き生きと」
田老一小校歌の歌い出しです
津波が来ても二重の防浪提が守ってくれると思っていました
津波はその防浪提までも破壊して、ふるさとを壊滅さた
それでも、やっぱり海は麗しいし、川は清い

 田老一中の生徒が倉庫みたいな場所でワカメの種苗生産を行っています

 年がスタートでしたから、令和元年がすたーとでしたので、今年で5年目

 

 2年生が種付けして、翌年の4月に収穫

 3年生になった生徒が修学旅行に持参する

 というのが当初の計画

 でしたが、コロナで計画通りにはいきません

 

 必然的に2年生の担任の先生が生徒を指導することになりますので、毎年先生が替わる

 今年担当する先生は理科の先生みたいで

 PHとかDOとかバクテリアとかいう単語が出てきてもすぐ反応が来るのでやりやすい

 

 昨日の昼休みにエアレーションを付けに行ったら

 棒の水温計、デジタルの水温計、よく解らないセンサーとかも付いてて

 脇にはパソコン

 なんだか研究室みたいになってる(笑)

 「すげえ。パソコンで常時モニタリングしてるんですか?」

 「いえ、自動的に数値を取り込むわけじゃなくて、数値を手入力してるだけです」

 とはいえ、毎日、朝夕のデータがずらりと入力されていて、飼育環境が一目瞭然

 朝夕ちゃんと観察して、入力してるんですね

 

 「成熟に必要な要素は何ですか?水温?照度?」

 「大事なのは長期的な日長の動向ですね。短日処理といって昼時間をどんどん短くすること。それに合わせて水温は徐々に低くなっていくのがベターです」

 「なるほど、ワカメ種苗に冬に向かっていることを感じさせるわけですね」

 

 失礼ですけど、県の若い水産職員よりずっと話が早い

 この人はやれそうだなって思いました

 先生にしとくのはもったいない(笑)

 

 今日は12月期のアワビの入札会でした

 私が役員さんに同行する予定でしたが

 朝、ホシガレイとウニ蓄養をしている水槽に行くと

 水が出てない(汗)

 ポンプがある魚市場に電話すると

 「ポンプが故障した」

 「え”ーーーーーーーーーーー!」

 ホシガレイは閉鎖循環で飼ってはいるんですが、水温維持と水面の汚れを排水するために常時海水による補水を行ってるんです

 海水が止まるのは非常にまずい

 

 入札会場は盛岡

 盛岡に行ってる場合ではない

 「誰か行ってちょうだい!」

 

 出勤前とは知りつつ、機械屋さんに電話して

 「ホシガレイが死ぬ!速く!どうにかして」

 「えー!すぐ行きます」

 

 お昼前にはなんとか海水も出て

 ホシガレイも無事

 あっっぶね~

 

 こういうことがあるので、離れられないんですよね

 子供を育てるのと同じ

 子育て経験のある方なら解ってくれるかと

 


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