何を送れば? | 防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

「防浪提に抱かれて磯の香りも生き生きと」
田老一小校歌の歌い出しです
津波が来ても二重の防浪提が守ってくれると思っていました
津波はその防浪提までも破壊して、ふるさとを壊滅さた
それでも、やっぱり海は麗しいし、川は清い

 みんなイクラを待ってんだろうなあ・・・・

 いや、当然来るものと思ってんだよなあ

 

 親類や知人に送って喜ばれるのは

 ウニとイクラ

 アワビは高級品ですけどリアクションがイマイチなので

 あまり嬉しくないんでしょう(笑)

 

 春にはワカメ、夏にはウニ、冬にはイクラを送るのが私の使命

 

 今年はウニは採れたので送れたんですが

 イクラがありません

 どこにもありません(泣)

 

 

 甥っ子や姪っ子、その子供達に新鮮なイクラを食わせてえなあ~

 田老にルーツを持つ人間が

 生まれて初めて食べるイクラが得体の知れぬ冷凍物じゃダメなのだ

 

 なんにもあげるものはないけれども

 海の物だけは、田老の新鮮この上ないものを食べさせたい

 

 とはいえ

 市場を見てもサケはあまり見当たらず

 サワラが巾をきかせてる

 

 おいしいんですけどねサワラ

 でも

 岩手の師走はサケ

 

 

 海のサケがたくさん獲れていた時代は

 川に遡上したサケは誰も見向きもしませんでしたが

 今は争奪戦

 

 一昨日、常に県内を移動している網屋さんの方が事務所にいらっしゃったんで

 「どこかサケとイクラ売ってるとこ知りませんか?」

 「またまた、冗談ばっかり。田老漁協の人が他で買うわけないでしょ」

 「いや、冗談じゃないです。マジ。定置の乗組員だってサケ食えないんだから、我々なんてとてもとても」

 「えー、そうなんですか?イヤ、私も宮古周辺にないんで、種市で買ってきました」

 「種市っすか」

 

 種市までサケを買いに行こっかなあ・・・・

 まさか、そんな時代が来るとは

 

 明日、突然千本ぐらい定置網に入らねえかなあ

 

 


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