渋いオヤジ | 防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

「防浪提に抱かれて磯の香りも生き生きと」
田老一小校歌の歌い出しです
津波が来ても二重の防浪提が守ってくれると思っていました
津波はその防浪提までも破壊して、ふるさとを壊滅さた
それでも、やっぱり海は麗しいし、川は清い

 台風の影響で家の水が出ません(ToT)

 手を洗えない、食材を洗えない、食器を洗えない、洗濯できない、トイレの水が流れない

 まあまあ、あらゆる面で不便なんですけど、食べ物はコンビニのでなんとか、洗濯はコインランドリーに行けば

 辛いのが風呂

 風呂に入れない・・・・・

 

 グリーンピア三陸みやこで入ろうと思ったら

 「断水で宿泊のお客様もお断りしております」

 

 以前は小本に温泉があったんですが、震災で流失

 

 

 国道45号が台風の影響で通行止めのため、山道をぐるりと迂回して宮古の銭湯に行きました

 フロに入るために片道40分(ToT)

 夜の遅い時間なので40分ですけど、45号を迂回する車が狭い山道に殺到するので、混む時間帯だと片道2時間という恐ろしい行程となります

 

 ここの銭湯に行くのは震災の時以来です

 震災の時

 何日も風呂に入ってなくて、遭難者の捜索や山火事の消火でドロドロの服、ススまみれの髪でした

 なにしろ着替えもないのでどうしようもなかったんです

 

 その時もやっぱり山道を迂回して終了時間ギリギリに到着

 「まだ入れます?」

 私の姿を見て察したんでしょう

 番台のオヤジさん、私の質問には答えず

 「タオルとか石鹸あんの?」

 「何もないんです」

 黙ってタオルと石鹸を差し出してくれました

 「タオルは帰るときそこのカゴに入れといてくれれば良いから」

 

 ものすごい数の被災者が入るんで

 (入ったら逆に汚れるんじゃないだろうか)

 って感じのお湯だったんですが

 暖まりましたね

 心身共に

 

 

 

 固定式のシャワー

 ケロリンの洗面器

 

 あの時のオヤジさんが、あの時と同じように番台にいらっしゃいました 

 

 


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