「どの辺で釣れてんの?」
という問いに対して、漁業者からは
「沢尻の沖、真崎と明神を見通した線」
っていうような答えが返ってきます
標識灯のような目標物がある場合には
「標識灯の北」とか「南」などという表現も使われますけど、何もない所では
たとえば東側の陸の目標物2点が重なった点を直線的に移動しながら、北側の目標物2点が重なる位置で止まれば目標の位置が解るってことですね
山立てってやつです
GPSが無い時代の漁場図には、山の絵が描いてありました
山のこの部分とこの部分が交差する所が目印ということです
これは南側。右側の黒いのが姉ヶ崎、一番左側がトドが崎
今はほとんどの漁船がGPSを積んでますから、陸なんか見なくても一発で目標地点に行けちゃいます
以前、内陸に住む知人が釣り船で海に出て全く釣れなかったことがあり
「あの船頭、山立てもしないで適当な場所に連れてったんだ。とんでもない釣り船に乗った」
とやたらと怒ってました
(今時の船はそんなことしませんって)
って教えてあげようかと思ったんですが、釣れないのは船頭のせいにしないと面目がないんだろうなと思ってやめときました(笑)
こちらが北側、重なって見にくいですけど手前が真崎、右端に出てるのが明神崎
でも、1tもない小型の船にはGPSを積んだ船はまだまれで、山を見て場所を探します
晴れてる時ならまだいいんですが、ガス(濃霧)の時はGPSがホント羨ましい
漁場をさがせないのはいいとして、帰れなくなりますから
去年
「ガスで迷って、どうしようもなくてスマホで帰ってきました」
っていう若い漁業者がいました
へー、スマホはそんな使い方もできるのね