さすがのえびすくん | 防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

「防浪提に抱かれて磯の香りも生き生きと」
田老一小校歌の歌い出しです
津波が来ても二重の防浪提が守ってくれると思っていました
津波はその防浪提までも破壊して、ふるさとを壊滅さた
それでも、やっぱり海は麗しいし、川は清い

 今日はコンブの種付け作業です


 問題なければ今日で今年度分の種付け作業は完了
 コンブの場合、種付けの良否が種苗の善し悪しの8割方を決めるといっても過言では無い(と私は思っている)ので、とても重要な作業です

 もう20年もやっているのに、このときばかりは緊張します



 一方で、今日は県から委託を受けた漁場調査も実施することになりまして

 ダイバーが何人も潜って漁場にどんな生物がどれぐらいいるかを調べる調査です

 もう何十年も継続して実施している世界的にも珍しい貴重なデータだそうな

 調査の日は県の研究者の方も車で2時間以上かけて来てくれます

 田老の海はいつでも潜れる海ではありませんから、タイミングを見つけるのが難しく、県の方も土曜でも日曜でもかまいませんからと言ってくれてはいますが、それでも毎年ナギを探すのが難しい


 今日実施したいと言ったら
 「台風が来るじゃ無いですか、大丈夫ですか?」
 「えびずくんが大丈夫だと言ってるので」
 「えぶすくん????」
 「波高情報システムです。けっこう信頼性高いので」
 「ホントですかあ?テレビで猛烈な台風だって言ってますよ」
 「大丈夫ですって。えびすくんを信じて下さい。」
 とは言ったものの、2時間以上かけて来てもらって沖に行けませんとも言えないので、夜明け頃に最終確認して連絡することにしました

 猛烈な台風!テレビで連呼しているのでさすがに不安
 5時前に家を出て調査場所が見える場所まで行くと、ダイバーの方も来ていました
 同じように不安だったみたい

 

 まあ、なんとかなりそうな海で、県の方に「やれそうです」と電話すると
 「ホントですかあ?」
 と、まーだ疑いの声


 コンブの種付けが最優先なので、種付けが終わってから行くと、調査はほぼ終了しておりまして

 終わり頃になってノコノコ現れた私に
 「いやーさすがです。ホント田老に来るまで半信半疑だったんですけど、条件最高でした」
 さすがなのはえびすくん

 それにしても、私は夜明け前から現場まで行って、海を見た上で「大丈夫だ」って言ってたのに、半信半疑だなんて酷い言われようです
 これまで「できそうです」と言って条件が悪かったことが多々あったので、信用が無いんですね

 



 で、事務所に帰ってくると宮古市の防災無線が
 「田老地区全域に避難準備情報が発令されました」
 何?雨?風?高潮?台風10号の時だって田老全域には出されなかったのに????

 やたらと避難情報を出して何も起きないと「またか」と住民が信用しなくなるような気もしますけど・・・

 周りでも「なんで避難なの?」って声が聞こえてます



 信用って大事

 


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