増えたのか?技術の向上か? | 防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

「防浪提に抱かれて磯の香りも生き生きと」
田老一小校歌の歌い出しです
津波が来ても二重の防浪提が守ってくれると思っていました
津波はその防浪提までも破壊して、ふるさとを壊滅さた
それでも、やっぱり海は麗しいし、川は清い



 この魚、田老魚市場では「メバル」として取り扱われていますが、暖かい海で釣られるいわいる「メバル」ではないですね

 ネットでそれらしい画像を見比べていったら「エゾメバル」みたいです


 この魚、以前はあまり見た記憶が無いのですが、ジグが流行り始め、小さな漁船にも魚探を付けるようになって、根(海底の岩礁)や魚礁をピンポイントに狙えるようになったためか

 はたまた、単純に数が増えたためか、最近はちょくちょく目にするようになりました

 


 先日、ジグの名手Yさんのところにお邪魔したら、腹がぱんぱんで優に2㎏を超える大きなクロソイを見せてくれました

 養殖わかめの作業に行く前、何時間かやってマダラを5~6尾とソイを釣ったとか


 「もうすぐ産みそうな腹ですね。稚魚になってました?」

 「腹の中で稚魚になる訳ねーべ。どうやって受精するって?」

 「あークロソイは魚なのに交尾するんだでば。腹の中で稚魚になって稚魚の状態で産みます」

 「うそー。稚魚なんて見たことねーぞ」

 「ホントだでば」

 「まあ、タナゴは稚魚で生まれっからな。あんなもんか?」

 「あんなにでかくは生まれないです2~3㎜すかね。しらすのちっちゃいようなのが出てきます」

 「はー、知らながったー。魚が交尾ねえ」


 ヒラメとかニシンとかは稚魚がすごく小さく生まれるので、稚魚を育てるとき

 生まれてから数週間は動物プランクトンの一種を生きた状態で食べさせて、ある程度まで大きくしてから配合飼料に切り替えます


 そのためコストもかかるし、技術的にも難しいんです


 それが、クロソイのように稚魚で生まれる魚は最初から配合飼料で育てることも可能なので、技術的にもコスト的にもだいぶやりやすいですね


 そうとう昔ですが、クロソイの種苗生産に携わっているとき、クロソイはおいしいのになんで単価が安いかと怒ってたら

 「色!クロソイが赤かったら、今の何倍も高いんだけどなーきっと」

 「ええー色だけで?」

 「祝いの席に黒は使えないだろ。それに赤っておいしそうに見えるだろ。色は重要なんだよ」


 まあ、そうですね

 逆に考えると、おいしいのに色が黒いと言うだけで安いんなら、買う方にはとってもお買い得かもしれません



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