「25歳過ぎたら、女優一本にしぼったら」と言われるでしょう。だけどなぜ、一本にしぼらなければいけないんだろう? なぜしぼらせたがるのだろう? と言った素朴な疑問がどうしても抜けないんです。声が出なくなれば別だけど、歌がうたえる間はなにも、どちらかにしぼる必然性はないと思うんです。(略)
25過ぎたら女優の方がよくって、歌手なんかは……と言う人って、女優だって歌手だって、表現の形はちがうけれど、やってる中身は同じだという点、わからない人じゃないかと思うな。
来年はね、……いままでも基盤つくってきたつもりだったけどね。80年以降は、歌も芝居も個人も、“らしさ”の年にしてゆきたいのね。それ以外にないという気がするの。これからは、その人らしい人でなくちゃ、絶対うけないと思うわ。
記者から「山口百恵らしさ」とは何なのかと質問されると、にっこり笑って「自由ですよ」「すごく広い意味での自由ですよ」「私らしく80年も突走りたいわ」と答えている。
すでに結婚、引退は決心していたはずで、ただ、雑誌のインタビューでは自分の取り組み方を話さざるを得ない状況で、最後に「自由ですよ」と含みを持たせたんでしょうか。
リサイタルじゃ「嘘はつきたくない」と「恋人宣言」まで行っちゃいましたが、芸能界への影響も考えて?最後の決心までは言い出せず、悩み多い日々は続いたのでしょう。
曲は79年7月「L.A.Blue」から「GET FREE」をどうぞ。ウェスト・コーストの風に吹かれて、自分なりに自由に生きたいと思っていたのかな(^O^)
★GET FREE★
この頃にはマスコミはともかく、やっと自由を実感できたかな?