これは簡単-財務・経理

これは簡単-財務・経理

中小企業、コンサルタント会社を経て、税理士法人運営の公認会計士。経験に基づく資金繰りを楽にするノウハウ紹介

Amebaでブログを始めよう!

〔後処理的資金繰りとは〕
中小企業では利益計画に対する認識がやや薄いのが現状です。
利益は結果として「与えられるもの」とする成り行き任せの経営者が非常に多く、この考え方は売上高をできるだけ多くし、それから要した費用を差し引けば利益が出る
というものでこれを式で示すと、
売上高-費用=利益
となり、事後的に算出される後向きの利益なのです。
これは赤字となった場合でも一所懸命やったのだから仕方がない、という考え方に通じます。
それにより資金繰りが苦しくなると後処理的資金繰りになり、日々の資金繰りに追い回され、企業全般の大局的動きを見失い気が付いたときには取り返しのつかない事態になっていたという例が非常に多いのです。
このようなつじつま合わせの資金繰りを後処理的資金繰りといいます。

〔先手を打てる前向きの資金計画〕
これからの経営では利益は「与えられるもの」ものではなく
「獲得すべきもの」として理解しなければなりません。
このように前向きのに算出される利益を「目標利益」といいます。
これを式で示すと、
目標利益=目標売上高-許容費用
となります。
つまり、一定の目標利益を獲得するのだという大前提に立ち、それを達成するのに必要な売上高の目標を立て許容される費用を差し引くのです。
この目標を各部課に割り当て全体的に努力することにより目標利益が達成されるようになるのです。
実績利益が目標利益に達しなかった場合、どこに原因があったのかそれを改善するにはどうすればよいか対策をたて翌期の利益計画に折り込みます。
このようにして利益が出れば、資金不足の最大原因である「赤字化」を防ぐことが出来ます。

このような前向きの利益計画に
在庫計画
売掛債権計画
設備投資計画
資金調達計画
などを折り込むことによって、前向きの「資金計画」を立てることができます。

「資金繰りを楽にする方法」は、これで終了させてもらいます。御購読ありがとうございました。




税理士法人明和会計