23冊目:奥様はクレイジーフルーツ
柚木麻子
2026/09/05
★ひとことまとめ★
レスと健気に向き合う![]()
↓以下ネタバレ含みます↓
作品読みたい方は見ないほうがいいかも
【Amazon内容紹介】
この幸せを守るためには、性欲のはけ口が別に必要だ
「たかがセックスで生活の全部を捨てる覚悟はあるのか」。したい妻としたくない夫。セックスと幸福の関係を描き切った連作短編集。
【感想】
クレイジーフルーツってタイトルの通り、各話フルーツが含まれるタイトルで、話にもフルーツが出てきておいしそうなんです![]()
30歳の初美と、5歳年上で雑誌編集者の夫・啓介。結婚して約3年でセックスレス。夫としたい初美と、性欲もなく毎回疲れてるからまた今度とやんわり拒否する夫。
性欲で頭を支配された初美が、元同級生やら義弟やらご近所さんやらと淫らな妄想をして、おっ、とうとう夫以外とヤっちゃうのかい!?ヤらないのかい!?って感じのお話。
話が進むごとに初美の年齢も増していって、考え方もコロコロと変わっていくのがリアル。取り憑かれたようにダイエットに取り組んで糖質は悪!!みたいに触れ回っていると思いきや、次の話ではフルーツ食べてるし笑
でも人間ってそんなもんよね。信じたいものを信じて、やっぱりやめたいと思ったらやめたっていい。
自分は子供がいるから猶更思うけれど、40歳近くにもなって「いずれ赤ちゃんだって欲しいし」とか何生ぬるいこと言ってんだって![]()
初美が焦る気持ちもよくわかるよ。女性向けの雑誌の編集者やってて、高齢出産のリスクも知らないわけ?って思う。
子供ができるような行為からあれこれ口実つけて避けてるくせに、何が「赤ちゃんが欲しい」だよって思っちゃう。そのくせ初美が他で発散するのもイヤとか、ワガママすぎるだろって。本当にずるいと思う。
セックスレスに立ち向かって、下着を新調したりダイエットしたり相手に思いのたけをぶつけたり…本当に勇気のいることだと思う。そういうこと初美に全部押し付けておいて、「初美、最近怖いよ。」「無理矢理、押し付けられても…。男は…、そういう気持ちにはなれないんだよ…」とかクソ発言過ぎる![]()
初美がそれでも啓介と離れることなんてできない、「待っていたってハッピーエンドなんてない。花火みたいなセックスをいつかこの人とできる希望を胸に、少しずつしぶとく進んでいくしかない。」(P242)って思っているならそれでもいいけれど、もし現実で自分の友達が悩んでいたら「本当に子供が欲しいならちゃんと考えな?」と言っちゃうかもしれない。
惚れた弱みじゃないけれど、「子供が欲しい」と「この人の子供が欲しい」を間違えないようにして欲しい。「子供が欲しい」なのに、「この人の子供が欲しい」とだ思おうとしちゃってないか?
本当に「この人の子供が欲しい」なら別にいいんだけど。この人以外との子供ならいらないって思えるなら。
でも、「子供が欲しい」なら、女性にはタイムリミットがあるし、ちゃんと自分の気持ちに向き合って答えを出して欲しいと思う。
だって、どうにもならないことだもん。人間は単為生殖じゃないから一人では子供は産めない。自分が前向きでも、相手が駄目なら諦めざるを得ない。
自分の人生、それでいいの?子供を産まない人生で本当にいいの?って思う。
お金で手に入るものとはわけが違うからね。
初美はいろいろ努力していて可愛らしいしすごいなあと思うけれど、それが本当に初美にとって幸せなのかはちゃんと考えてほしいな
と思っちゃった。
私は啓介みたいな男は大嫌いです![]()
