42冊目:代償 | 【読書感想文Blog】ネタバレ注意⚠

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代償

伊岡瞬

2022/08/28

 

 

 

 

★ひとことまとめ★

狡猾な極悪人が裁かれる日は来るのか…

 

 

 

 

 

↓以下ネタバレ含みます↓

作品読みたい方は見ないほうがいいかも

 

 

 

【Amazon内容紹介】

平凡な家庭で育った小学生の圭輔は、ある不幸な事故をきっかけに、遠縁で同学年の達也と暮らすことに。運命は一転、過酷な思春期を送った圭輔は、長じて弁護士となるが、逮捕された達也から依頼が舞い込む。

「私は無実の罪で逮捕されました。どうか、お願いです。私の弁護をしていただけないでしょうか」。裁判を弄ぶ達也、巧妙に仕組まれた罠。追いつめられた圭輔は、この悪に対峙できるのか?衝撃と断罪のサスペンスミステリ。

 

 

【感想】

最近はプールやらスクランブルスクエアの展望台に行ったりしてました〜スター

どちらも雨じゃなくてよかった赤ちゃんぴえん(雨女なので)
 
 
 

 
 今週末は富士急の予定なんですが、天気が…驚き
 

 

さて、こちらもいただいた本です本

先が気になって割と一気読みしたのですが…

第一部は胸糞悪すぎて…ネガティブもやもや

果てしなく救いがありません。こんな地獄で育った主人公が第二部でどうなっていくのか、気になって気になって気づいたら読み終えていました雷

 

第一部では、主人公・圭輔の人生を大きく変えた悲惨な事故がメインに書かれています。

 

商社勤務の父とパート勤務の母を持ち、裕福とまでは行かないが一般的な生活を送る小学生・奥山圭輔。

圭輔一家が住む団地には母の遠縁にあたる浅沼家が住んでおり、浅沼家には圭輔と同じ年の達也という息子がいた。

達也と圭輔は小学校こそ別だったが、月に一回程度の割合で達也とその母・道子が圭輔の家にやってくるため、圭輔は定期的に達也と顔を合わせなければならなかった。

 

達也は他の同級生と比べても体格が良い上動きが敏捷で、圭輔は彼に対し野生の動物のような印象を感じた。

達也の話は、女子にいたずらをしたりネズミを毒で殺す話など聞いていて気分が悪くなるものが多く、圭輔は達也を苦手に思っていた。

 

なるべく達也と顔を合わせたくないと思っていた圭輔だったが、父の思いつきで奥山家のキャンプに達也も参加することになり、1泊2日を達也と過ごすことになってしまった。

両親の前でまるで本物の親子のようにふるまう達也。そんな達也に圭輔は嫉妬する。

順調に終わるかに思えたキャンプだったが、帰り際父が大切にしていたツールナイフが無くなるという出来事が起こる。

 

キャンプ以来達也は頻繁に圭輔の家を訪れるようになり、それ以来奥山家では下着や金銭が無くなるようになった。

金品が無くなり始めたタイミングと達也が頻繁に訪れるようになったタイミングが被っていたことから、達也の犯行を疑った母はしばらく達也を家に上げないようにと圭輔に伝える。

達也と会うことが無くなり喜んでいた圭輔だったが、平穏な日々は長くは続かなかった。

 

クリスマスを目前に控えた12月中旬、浅沼家がやって来た。要件は、「仕事のため夫婦揃って大阪出張に行くことになった。その間達也を預かってほしい」というものだった。

断ってほしいという圭輔の心の願いも虚しく、達也は年末を奥山家で過ごすこととなった。

そして、圭輔の運命を大きく変えてしまう事件が起こる…

 

 

第二部は、大人になり弁護士となった圭輔のお話です。

 

大学を卒業し司法試験に合格した圭輔は「白石法律事務所」で弁護士として働いていた。

白石法律事務所は、オーナーである白石慎次郎がどう考えても被告の犯行だと思われた事件の無罪判決を勝ち取ったことで、一躍マスコミの注目を浴びた法律事務所である。

そんな世間の注目の的である白石法律事務所で働く圭輔の元に、圭輔指名の依頼が届く。

 

依頼主は強盗致死事件の被告で、解雇された元勤務先のチーフマネージャーの後頭部を殴打した疑いをかけられており、被害者は発見時にはまだ生きていたが、搬送先で死亡した。

被告のアパートからは被害者の指紋のついた一万円札も発見された。

国選弁護人がついて公判前整理手続きがすでに3回開かれている状況の中、被告は突然私選弁護士をつけたいと主張したとのこと。

 

その被告の名は安藤達也。彼は一度姓が変わっており、15歳までは「浅沼」姓だったという。

 

圭輔は一度は弁護を断ったものの、「あの事件」の内容に触れた達也からの手紙を読んだことで、達也の弁護を引き受けてしまう―――

 

 

第一部は事件以降が胸糞なんですが、その部分は是非実際に読んで感じてほしいです真顔もやもや

達也は本当に怪物ですね…第一部では絶望しか感じませんでした。とにかく救いがない。

一瞬希望が見えてもすぐに握りつぶされてしまう。


 

タイトルの「代償」は、誰が誰に対して「代償」を払うんだろうかと割と最後あたりまで疑問でした。

なぜなら…全然追い込めないから滝汗

良いところまで行ったと思っても次の絶望が待っていて…つくづく狡猾なやつです。。。

 

達也は極悪人だと思いますが、やはり考えてしまうのは彼は生まれながらに悪人だったのだろうか?というところ。

環境さえ違っていれば、普通の人生も歩めたのではないかと思ってしまいます。

圭輔の両親と過ごしたキャンプやクリスマスの時のはしゃいでいる姿が本来の達也だったんじゃないかな〜とも思ってしまうんですよね。

道子たちからあのように育てられなければ…。

とはいえすべてがタラレバですし、環境のせいでは許されないレベルのことをしているので、ラストはざまあみろなんですけど…。

達也も恐ろしいけれど、そんな怪物に育ててしまった道子も恐ろしい。。

 

圭輔はとにかく不憫で仕方ないです赤ちゃん泣き

幸せな未来を絶たれ、小さな希望も達也と道子に握りつぶされ、ようやく逃げられたと思ったのに大人になっても再会し苦しめられる。。。

とにかくこれから先、圭輔には幸せな人生を歩んでほしいと思いました赤ちゃんぴえん