あの日、君は何をした
まさきとしか
2022/07/03
★ひとことまとめ★
あの日君がしたことで、さまざまな人の運命が変わってしまった。
↓以下ネタバレ含みます↓
作品読みたい方は見ないほうがいいかも
【Amazon内容紹介】
『完璧な母親』著者が放つ慟哭のミステリー
北関東の前林市で平凡な主婦として幸せに暮らしていた水野いづみの生活は、息子の大樹が連続殺人事件の容疑者に間違われて事故死したことによって、一変する。深夜に家を抜け出し、自転車に乗っていた大樹は、何をしようとしていたのか――。
15年後、新宿区で若い女性が殺害され、重要参考人である不倫相手の百井辰彦が行方不明に。無関心に見える妻の野々子に苛立ちながら、母親の智恵は、必死で辰彦を探し出そうとする。
刑事の三ッ矢と田所が捜査を進めるうちに、無関係に見える二つの事件をつなぐ鍵が明らかになる。
『完璧な母親』で最注目の著者が放つ、慟哭のミステリー。
【感想】
ほぼ書き上げていたのですが、あの金曜日の出来事のニュースを見てからちょっと気持ちが落ち込んでしまい、、、投稿するのに時間かかりました
日本でこんなことが起こってしまうんだなという衝撃。
ニュースの映像もぎりぎりの部分まで映っていたので、直前まで元気に演説していたのにたった一瞬で…一発目でタックルなりして押さえていれば…しゃがませていれば…などいろいろなことを思ってしまいました。
本当に、時が戻せたらいいのに。今回の事件だけに限らずですが。
こんな最期になってしまうなんて…、本人も周りも本当に無念だったと思います。
日本を良くしていこうと尽力してくださって、ありがとうございましたと心から思いました。
こちらの作品は読み終えて、なるほど…あの部分はこの登場人物のことだったのか…といろいろと理解ができました
あの日君がしたことで、さまざまな人の運命が変わってしまった。
お話の舞台は2004年(過去)と2019年(現代)。
2004年。
女性連続殺人の容疑者・林竜一が警察署から逃亡。自転車を盗み逃げる様子が防犯カメラに写っていた。
警察は林を確保すべく必死の捜索を行う。
ある日の深夜、警察は自転車に乗った不審な男性を発見。
警察官が声をかけると逃走したためパトカーで追跡中、自転車はトラックと激突。自転車に乗っていた男性は死亡。
自転車に乗っていたのは林ではなく、15歳の中学3年生・水野大樹だった。
自分はいま幸せの真っ只中にいると実感していた水野いづみ。
娘の沙良、息子の大樹がそれぞれ志望校に合格し、家族全員で合格祝いをした夜、大樹が事故で亡くなった。
なぜ、息子は何も言わず深夜に家を抜け出したのか。深夜にいったいなにをしていたのか。
なぜ息子は亡くならなければいけなかったのか…
2019年。
新宿区のアパートで女性の遺体が発見された。
不倫相手と噂される百井辰彦が行方不明となっており、新人刑事の田所岳斗は変わり者と噂される三ツ矢秀平とペアを組み、百井の行方を追っていた。
夫が殺人容疑をかけられ行方不明だというのに、どこか他人事な辰彦の妻・野々子。
息子が人殺しをするわけがないと信じ、妻の野々子が関係しているのではと暴走し始める辰彦の母・智恵。
捜査を進めるうちに、一見なんの共通点もなさそうに見える15年前の殺人犯逃走事件が、実は今回の事件に関わっているのではないかと睨む三ツ矢。
15年前、なぜ補導歴もなく評判も良かったあの少年は、深夜外出していたのか。なぜパトカーから逃げたのか。なぜ、彼は死ななければならなかったのか。
15年の時を超え、2つの事件が次第につながっていく…
過去、現代どちらのパートでも共通しているのは、”子を強く想う母”です。
容疑者に間違われ逃走中に命を落とした息子を持つ母。殺人容疑をかけられ行方不明の息子を持つ母。
世間からどう思われようと、自分だけは息子を信じたいという気持ち。
夫に比べて、自らの体力や命を削って出産育児をしている母親のほうが子供をより近くで見ているということもあり、そんなこと子供がするわけないと信じたい気持ちはわかる気がします。
ただ、難しい部分ですよね〜。。。世間はそうは思いませんよね。
作品を最後まで読むと、どんなに近くにいたとしても家族だとしても、相手のことを100%理解するって無理なんだなということがわかります。。。
不憫だな〜…と言う感想でした