兇人邸の殺人
今村 昌弘
2022/04/16
★ひとことまとめ★
巨人のいる館からの脱出
↓以下ネタバレ含みます↓
作品読みたい方は見ないほうがいいかも
【Amazon内容紹介】
入ったが最後、姿を見ることは二度とないーー
❝廃墟テーマパーク❞にそびえる奇怪な屋敷。 深夜侵入した葉村と比留子を異形が襲う。
シリーズ累計100万部突破! ! 『屍人荘の殺人』シリーズ第3弾! 『魔眼の匣の殺人』から数ヶ月後――。
神紅大学ミステリ愛好会の葉村譲と剣崎比留子が突然の依頼で連れて行かれた先は、“生ける廃墟"として人気を博す地方テーマパークだった。
園内にそびえる異様な建物「兇人邸」に、比留子たちが追う班目機関の研究成果が隠されているという。
深夜、依頼主たちとともに兇人邸に潜入した二人を、“異形の存在"による無慈悲な殺戮が待ち受けていた。待望のシリーズ第3弾、ついに刊行!
【あらすじ & 感想】
こちらも買うか悩んで図書館で予約したものです
今回もまたまたクローズドサークルのなか、葉村と比留子が謎を解きます
1作目はゾンビ、2作目は予言者が登場しましたが、3作目の本作は巨人が出てきます
追憶パートと、現実世界のパートで構成されています。
生ける廃墟とも呼ばれる馬越ドリームシティ。15年前に閉園したテーマパーク跡地が公売にかけられた際、たった1社 ”昭島興産” のみが名乗りをあげた。昭島興産は、最低限の改修を施し、馬越ドリームシティを"滅び行くテーマパーク"として再開した。
その昭島興産の主こそが、40年以上前に班目機関に属していた研究者・不木玄助だと言う。
彼は今では経営には携わらず、ドリームシティ内にある『兇人邸』と呼ばれる館で隠居生活をしているようだ。
葉村と比留子は、不木が隠している班目機関での研究資料及び被験者の奪取が目的の社長・成島とその秘書・裏井から相談を受け、成島の手配した手練の傭兵たちと共に兇人邸に乗り込むこととなる。
「数ヶ月に一度、従業員の誰かが不木に招かれる。招かれた従業員は二度と兇人邸から出て来ない。」
不木は、兇人邸で何らかの犯罪行為を行っているのではないか?
警戒しつつ兇人邸に乗り込んだ成島達だったが、屋敷の探索中、筋骨隆々の隻腕の巨人に襲われてしまう。
巨人は2mを優に超え、人間離れした身体能力を持ち、手に持つ大鉈で相手の首を切断するという特徴があった。
この巨人こそが、不木の研究成果だったのだ。
巨人の襲撃により何人もの仲間を失い、兇人邸に閉じ込められてしまった一行。
さらに、不木までもが首を切り取られ亡くなってしまっていた。
パニック状態のなか巨人から逃れるうちに、離れ離れになってしまった葉村と比留子。
巨人が殺したにしては謎が残る不木の死。
フリーライターと名乗り成島達と共に兇人邸に忍び込んだ謎の女性。
不木の書き残した、
「奴らの中に施設の子供が
まだ事故の生き残りがいたのか」
という謎のメモ。
巨人から逃げ延び、彼らは兇人邸から脱出することができるのか?
巨人とは、生き残りとは?
そして、兇人邸で発生する殺人事件を解決することはできるのか?
この作品も、約束のネバーランドを彷彿とさせる内容でした
私の読みは大ハズレして、ラストでは、
えっ…そういうことだったのね…と軽くショックを受けました。
生き残りについても見当違いでしたあちゃー
施設のみんなを守るため。
何があっても一緒だという約束を守るため。
本人はずっと戦っていただけ。
研究と称し、罪のない彼女に40年以上人殺し、いや猿殺しをさせ続けた不木…。
好き放題研究して、多くの人を苦しめ命を奪ったにも関わらず、本人はあっさり殺されてあっさり退場。
罪を償えよって気持ちになりましたね
悲しい結末でしたが、成島達に捕まって、研究対象としてこれからもずっと悪夢に悩まされ続けるより良かったのかもしれない
にしても、過去の施設での事件当時、どうやって不木は彼女を連れ出したんでしょう?
一時的に昏睡状態にさせるような薬でも持っていたんだろうか?
鉈を振り回す被験者を連れて逃げるのは、だいぶ無理があると思いますが…、、、
ラストでは「屍人荘の殺人」の登場人物、
重元(すっかり忘れててググった)が出てきて、
次回作のキーマンになるんだろうなーという終わり方でした!
次回作も楽しみです