14冊目:1分間モチベーション | 【読書感想文Blog】ネタバレ注意⚠

【読書感想文Blog】ネタバレ注意⚠

読んだ本の感想とたまーに日常( ᐛ )

1分間モチベーション

ケン・ブランチャード/シェルダン・ボウルズ

2021/04/03

 

 

 

★ひとことまとめ★

チームのモチベーションの上げ方がわかります。

 

↓以下ネタバレ含みます↓

作品読みたい方は見ないほうがいいかも

 

 

 

【Amazon内容紹介】

社員が仕事を楽しむ会社は業績がいい!

「明日、会社に行きたくない」
たいていのビジネスマンは、誰でも一度はこういう思いを抱いたことがあるだろう。
もしかしたら現在もそうだし、今後もそれは変わらないと思っているかもしれない。
また部下をもつ人は「誰だって嫌だけど我慢して働いている」「やりたい仕事に就ける人なんてほとんどいない」などと自分や部下を慰めたりしているかもしれない。
そうやって「世の中は理不尽なもの」「自分の力ではどうにもならない」と諦め、慣習におとなしく従って働き、働かせ続けるのは簡単だ。だが果たしてそれが業績につながるだろうか。そこで働く人間は幸せだろうか。
本書の主人公は、業績悪化で閉鎖間近の赤字工場に、本社から派遣されてきた女性マネジャー、ペギー。1年以内に業績を立て直せなければ工場は閉鎖、そしてクビの運命。なかば諦めかけていたところ、この工場にひとつだけ、全工場のなかでもダントツの成績を上げている課があることが分かった。
偶然その課のリーダーであるアンディと知り合ったペギーは、ずば抜けたパフォーマンスを上げている3つの秘訣を教えてもらうことになる。簡単にまとめると以下のとおりだ。
「リスの精神」……やりがいがある仕事をする
「ビーバーの行動」……自己管理をしながら目標を達成する
「ガンの贈り物」……仲間に惜しみない声援を送る
長期的に業績を上げるために必要なことは、部下のあら探しや作業の極端な効率化ではない。従業員のやる気はパフォーマンスも上げるのだ。
本書は管理職のための『1分間』シリーズのひとつで、組織モチベーションアップに焦点をあてている。一人一人がやる気と責任を自覚しながら働ける仕事場作りの秘訣をぜひ学んでほしい。
※本書は『1分間モチベーション』(ダイヤモンド社)を改訂したものです。

 

 

【感想】

後輩のトレーニングをするようになってから、自分も後輩も含め、仕事に対するモチベーションの上げ方・保ち方を知りたいと思うようになったので、こちらの本を読みました本音譜

ウォルトンワークス第二工場の仕上げ課・課長のアンディ・ロングクロウと、新しく統括マネージャーに着任したペギー・シンクレアが、工場の存続をかけて工場で働くメンバーのモチベーションの向上及び業績向上を目指すお話です。

工場内で唯一業績が黒字なのが仕上げ課。その仕上げ課で取り組まれている”ガンホー”という精神をアンディから学び、ペギーは工場内に浸透させて行きます。

ガンホーの精神には、リス、ビーバー、ガン(鳥)などの行動や習性を元にした秘訣があるのですが、へ~、彼らにはそんな習性があるのか、と初めて知る内容もありましたキョロキョロ!!!!

 

中でも気になった部分、自分でも実践してみようと思った部分を書きます。

 

 

・サルとは何か。「問題が起きました」と言って部下が相談に来るとき、必ずついてくるアレだ。「そういうときは用心したほうがいい。サルは部下の肩から、こっちの肩に跳び移ろうとするからね」(中略)

サルは抹殺するか世話するかしかない。人の猿を預かれば、世話係を引き受けたことになる。その翌日、サルを預けたほうはあなたの顔を見て言うだろう。

「昨日預けた例のサル(件)、どうなってます?」

こうしてあなたは人の仕事を代行することになるのだ。(P8)

→仕事の所在、責任の所在を明らかにすることは重要ですよね。こっちはただ会話をしたつもりなのに、後日「そういえばあの件どうなった?」とあたかもサルがこっちにいるような話し方をされると驚きます滝汗

 

 

・だれもが成長し、変わることができるというのが私の信念ですが、この部長と一緒に仕事をしている時間はありませんでした。

マネジャーに変わってくれることを期待するのではなく、マネジャーそのものを変えてしまうしかない場合もあるんですね。(P46)

→変わってもらうのがベストですが、変わってもらうのを待つ時間がなかったり、どうしても変わることのない場合もありますよね。その時はもう人自体変えるしかないですね。。

 

 

・”やりがいがある”という言葉には、”重要だ”よりももっと大きな概念があるんですよ。ここで学ぶポイントは三つ。

ひとつ目は、仕事は重要だという理解を持つこと。二つ目は、仕事をよく理解して共通の目標を持つこと。三つ目は、しっかりした価値観を持ち、それに基づいて計画し、決定し、行動すること。(P56)

 

 

・二つの違った目標を持つことが必要。まずひとつ目は”結果に関する目標”。自分たちがやりたいと思う仕事-いつまでにどれだけを加工し、完成させ、出荷し、どれだけの利益を得たいのかなど-についての目標を掲げること。

そして二つ目は、”価値に関する目標”。会社の社員、顧客、仕入れ先、地域社会の人たちの生活にどのように役立ちたいのか、彼らにどのような形で貢献したいのかについての目標を掲げること。(P70)

 

 

・目標というのは、現在位置を確認して今後の行先を決める”道しるべ”のようなもの。行き先をはっきりと示してくれるのが目標なのです。(P70)

 

 

・目標なら、妥協したり相談して決めたりすることもできます。(中略)でも、価値となるとそうはいきません。リーダーがこうだと決めたら、部下にはそれに従ってもらわないと困るんです。(P71)

 

 

・目標は将来に向けてのものですが、価値というのは今現在、求められるものなんです。目標は設定するもの、価値は生かすもの。目標は変わっても、価値は変わりません。(P75)

 

 

・”ガンホー”というのは中国語で”工和(力を合わせる、work together)”という意味だそうです。第二次世界大戦中にはカールソン海兵隊のスローガンとしても用いられていたらしいですよ。(P94)

→ゲーム制作会社のGungHoもこの言葉から社名をつけたみたいです。

 

 

・あまりにもペースが遅すぎる、と私が心配していると、アンディはこう言いました。

「一年ですよ。一年でやるって言いましたよね。忘れないでください。」(P98)

→これ、人の育成や組織の育成の際、陥りがちですよね。成長や変化の曲線って、始めはゆるやかで軌道に乗り始めるとぐんと角度が急になっていきますよね。けれど、本当にタイムリミットまでに結果が出せるのだろうかと期限のことばかり考えすぎてしまうと、ゆるやかでは有るものの成長しているはずなのにゴールとの落差ばかりが気になってしまいますよね。

なので、ゴールや目標を意識するのも大事ですが、目の前のこと(ゆるやかな成長)を集中して観察することが大切かなと感じました。

 

 

・ビーバーは木のと泥でダムを造ります。コンクリートのダムを造ってくれと頼んでもそれは無理な話で、目標を達成するために自分の仕事をコントロールすることはできません。ビーバーの行動とは、ビーバーにできることしか求められないということです。その人の能力やスキルを超えた仕事をしろと言っても無理に決まっていますよね。もちろん訓練する必要はありますけど。(P122)

 

 

・「仕事をしなくて済むなら、そのほうがうれしいんじゃない?」

「表面的にはそうでしょうけど、本心は違うでしょう。自分だけがぬるま湯に浸かっているのが分かったら、自尊心が傷つくに決まっています。給料分の仕事をしていないんですから。(中略)公平な賃金に応じた公平な仕事ができなければ、人間は品位を落とすだけです。」(P124)

→中には自尊心も傷つかず、図々しくぬるま湯状態をラッキーと喜ぶ人もいそうです…。。。

 

 

・精いっぱいの能力が求められるような仕事を与えてスキルを磨いてもらい、そのうえで新しい仕事を経験させるんです。(P126)

 

 

・自分の感情を抑えることはできますよね。感情を表に出したらおしまいです。それはみんなにも伝わりますから。今、自分が何をしているのか、よく考えてみることです。いいですか。あなたは今、ステージに立っているんです。これから演技をするんですよ。(P131)

→自分も、営業の仕事をしているときも、後輩を指導しているときも、あるべき自分の姿を演じている気がします。感情的になりそうなときも、いまは演技の途中だと思うことでその場は落ち着いて過ごすことができます。。。

 

 

・変えるというのは、単に古い習慣をやめるということだけではありません。その古い習慣に代わる新しい習慣を採り入れて、それを根づかせるということなんです。(P149)

 

 

・人が受け取る報酬には二種類ありますが、どちらも大切です。現金(cash)の”C”と祝福(congratulations)の”C”です。(P184)

 

 

・E(enthusiasm=情熱)=m(mission=使命)×(c[cash=現金]+c[congratulations=祝福])

この方程式を見てみると、お金も祝福も重要だということが分かります。でも、やっぱり先立つものはお金。まずは人の物質的な欲求、食べ物や着る物などですが、そういった欲求を満たすことが先決で、祝福するのはそのあとなんですね。祝福して人の心の欲求を満たすわけです。(P185)

→いわゆるやりがいとかやる気もこの式に当てはまりそうですね。使命がなければそもそもやる気も情熱も起きないし、かといって使命だけでは生きていけない。なのでお金が必要になってくる。けれど、お金だけでもまだ弱い、そこで同僚や上司からの応援や祝福が必要になってくるということです。

 

 

・例えば、部下のひとりが複雑だけど重要なプロジェクトを推進しているときに、やる気がないふりをして黙っていたり、信頼しながらも無関心を装ったりする、といったことです。(中略)沈黙していることこそが、『あなたは優秀なんだから大丈夫です。信頼していますよ』という明確な部下へのメッセージになるのです。(P189)

 

 

・真実の祝福、英語の”真実(true)”という言葉は四文字で構成されています。それぞれを頭文字にしてみると、

Timely(タイムリーである)

Responsive(気が利いている)

Unconditional(無条件である)

Enthusiastic(情熱的である)

真実の祝福であれば、祝福しすぎるということは絶対にありません。(P191)

→いくら祝福とはいえ、はるか昔のことを言われても実感が沸かないし、心が籠っていなかったり、誰でも分かりやすいことよりは細かい部分に気が付いた内容のほうがいいし、いくつかの条件が達成できたから祝福する・達成しなければ祝福しないというものではないほうがいいし、きちんと感情がこもった祝福のほうがいい。

お世辞のように、心にもないことを何度も何度も言っていたら相手もいい気持ちにはなりませんが、上記TRUEがきちんと入っている祝福なら、何度褒められたとしても言われた側は嬉しいですよね。

 

 

・計画的、包括的、一般的、あるいは慣習的な祝福よりも、自発的、個別的、具体的あるいは独自的な祝福のほうがはるかに良いということです。(P193)

→祝福に近いのですが、感謝を積極的にしましょうということで私の会社でも活用しているのが、”unipos”というサービスです。よくよく考えると、はるかに良いとされる4つの”的”がuniposには含まれているな~と改めて感じました。さらにuniposでは金銭も得られる(感謝された相手は、感謝した人からポイントがもらえる。ほかの人はイイネのような感じで拍手ができる、拍手もポイントが付く、ポイントは月末に集計されてギフトカードなどに換金可能)ので金銭的な祝福も叶えられます。

導入したときは感謝はそんな風にするものではないというような反対もありましたが、導入してから1年以上たった今ではすっかり定着しています。ポイントがもらえるからという邪道な考えで使っている人もいるのでは…という考えもありましたが、金銭的祝福も人にとっては重要だということが分かれば、ポイント目当てで感謝を送っていたとしてもそれは別に悪いことではないのではないかと思うようになりましたキョロキョロ

 

 

・アンディが教えてくれた三つの秘訣を石に例えるなら、人によって、また組織によって、三つとも大きさが異なるはずです。なかには、ほかの石よりも重くて動かない石もあるでしょう。でも、一度動き出してしまえば、あとはただ観察していればいいのです!(P207)

 

 

・マネジャーは、厳しくて容赦ない、しかも注文が多いコントロールよりも、コーチングのほうが良い結果を生むことを肝に銘じておくべきでしょう。私たちが定義するコーチングとは、行動を起こすことに重点を置き、教えながら実践していくことです。

部下には常に刺激やチャレンジになるような仕事を与え、うまくいったときには祝福し、うまくいかなかったときにはサポートしながらもう一度教えるのです。(P208)

 

 

■リスの精神 やりがいがある仕事をする

①仕事がより良い社会を築くのに役立っていることを理解する

②共通の目標に向かってみんなで頑張る

③しっかりした価値観を持ち、それに基づいて計画し、決定し、行動する

■ビーバーの行動 自己管理をしながら目標を達成する

①仕事の範囲を明確に定める

②人の考え方や感情、欲求、夢を尊重し、それに耳を傾け、それに基づいて行動する

③達成可能だが、チャレンジになるような仕事をする

■ガンの贈り物 仲間に惜しみない声援を送る

①積極的、消極的にかかわらず、祝福は真実のものであること

②スコアがなければ試合じゃない。進展に対しては声援を送る

③E=mc² 情熱=使命×([現金]+[祝福])

 

 

 

ビジネス書によくある実話っぽい感じで話は進むのですが、巻末の謝辞で、

「ペギーは本名なのか、アンディは果たして実在の人物なのか(中略)。しかし、それは永遠の謎にしておきたいと思う。」(P234)

と記載されているので、実話なのか、ノウハウを伝えるためのフィクションなのかはわかりませんね。

本当の話かもしれないですし、手を加えた話なのかもしれない。少なくともペギー・シンクレアという人名は偽名で、ウォルトンワークス第二工場についても検索してみましたがこの本以外の情報は出てきませんでしたキョロキョロ

 

個人的には、会社でも利用しているuniposが、本書で書かれている祝福の定義に当てはまっていて驚きというかなるほど~と思いましたうさぎクッキー乙女のトキメキ