マンガでよくわかる 教える技術
著:石田 淳 作画:temoko
2020/11/01
★ひとことまとめ★
やる気や性格ではなく、行動にのみフォーカスすることが重要!
↓以下ネタバレ含みます↓
作品読みたい方は見ないほうがいいかも
【Amazon内容紹介】
ベスト&ロングセラーの定番書『教える技術』が マンガ化!13万部突破! マンガ版の採用企業も続出の新・定番書! 本書は、部下や後輩の育成に悩む多くの方々から ご支持いただいた『教える技術』(2011年6月刊行)の マンガ版です。



・「教える」にあたって大事なのは、部下の「行動」の観察・分析。
・望ましい行動をしていないなら、その行動ができるまで教える
・行動が間違っていれば、それを正しい行動へ変えさせる
・望ましい行動ができているなら、その行動をさらに実行し続けさせる(P49-50)
・「知識」とは、聞かれたら答えられること。「技術」とは、やろうとすればできること。(P52)
・では「成果につながる行動」とは何か?答えの見つけ方は簡単で、優秀な社員の仕事ぶりを観察すればいいだけ。なぜなら、成果を出している人は成果の出る行動をしているから。(P54)
・「知識」のチェックは、一問一答形式のテストが最適。質問項目は業務で必要な専門用語、成果を出すための重要ポイントなど。(P56)
・仕事の指導や人材の育成を清興建物株式会社させるために欠かせないのは、教える側と教わる側との信頼関係。とくに、新入社員や新メンバーなど、これから仕事上のパートナーとなる人と信頼関係を築く最初の段階では、”安心して仕事の話ができる土台作り”が重要。
ポイントは「最初から仕事の話をしてはいけない」ということ。(P59)
・「わかりました!」をあてにしない。 何かを教えたら、そのつど「本当に理解したのか?」「本当に身についたのか?」確認することを習慣にする。
1.復唱させる 始める前に「最後に復唱してもらうので、しっかり聞いておくように」と行っておけば、より集中して聞いてくれるだろう。
2.レポートを書かせる 復唱させる、という方法よりもかなり時間や手間がかかりますが、部下はその内容についてより深く考えることができますし、上司は自分の教え方が的確だったかどうかを冷静に評価できる。
3.成功パターン・失敗パターンを考えさせる 「今日教えたことをキミの仕事で生かす場合、どうすれば成功すると思う?」「どんなふうに使うと、失敗すると思う?」両方について、そのポイントと理由を説明させる。こうして”成功のイメージ”と”やってはいけないこと”をはっきり言葉にさせることで、「わかる」から「できる」への移行が、何もしない時よりも格段にスムーズになるはず。(P84-87)
・指示や指導も”具体的な行動”で表すこと 行動を具体的に言語化するとき、行動分析学の世界で「行動」を定着するときに用いられている「MORSの法則(具体性の法則)」を参考にするとよい。
・Measured 計測できる(=数値化できるという意味)
・Observable 観察できる(=誰が見ても、どんな行動をしているのかわかる)
・Reliable 信頼できる(=どんな人が見ても、それが同じ行動だと認識できる)
・Specitic 明確化されている(=何をどうするかが明確になっている)
この4つの条件を満たしていないものは「行動」とは呼べない。(P88-89)
・スモールゴール(小さな目標)でたくさんの成功体験を! スモールゴールを設ける最大の理由は達成感。たとえどんなに小さな目標でも、それをクリアできたという「達成感」が生まれ、その成功体験は、さらなる努力を続けるための原動力になる。(P95)
・一度にたくさんのことを教えない 一度に伝えるのは”具体的な行動”で3つまで。(P98)
・やらないことリストをつくる 部下に物事を伝えるとき、多くの人はまず優先順位を決めるが、「劣後順位」を決めることこそが重要。多くの業務から”やらなくてよいこと”を見つけ出し、それを明確にするのが劣後順位。(P99)
・人は何かの行動によって直後に”望ましい結果”が得られると、再び同じ行動を繰り返そうとする。(P126)
たとえば「お腹を凹ますために、腹筋運動をする」という「行動」の場合はどうか?もちろん、毎日の腹筋を続ければいずれお腹は凹むが、それがわかっていてもなかなか続かない理由もABCモデルで説明できる。
その理由は、行動の直後に”望ましい結果”が得られないから。
ビジネスでも、”この行動を継続すれば、必ず売り上げが上がる”とは頭では理解していても、すぐに”いい結果”が得られるわけではないので、続かない…。
そこで、「行動」の直後に「望ましい結果」、すなわち”ごほうび”を与えるというのが、行動科学マネジメントの考え方。
何かの「行動」に対して”ごほうび”を与えることを、行動科学の世界では「強化」と呼び、「強化」することによって「行動」の頻度が増えることは、数多くの実験によって立証されている。
ビジネスマンにとっての最高の”ごほうび(強化)”は「上司からほめられること」「上司から認められること」。(P128)
”部下をほめる”という行為は決して難しいものではない。なぜなら目的は、部下の”望ましい行動”に「ほめる」というごほうびを与えて、その行動を繰り返すようにサポートすることだから。つまり、ほめる対象は「行動」。実行した「行動」について、「ちゃんと、できてるな!」と認めてあげるだけ。(P130)
・人格や性格を叱ることは× してはいけないのは「どうしていつもモタモタしているんだ」「そういう性格だから、売れないんだ」というように、人格や性格を叱ること。あくまでも、焦点を絞るのは、その人の「行動」。
・やらなければならないのに、やらなかった行動
・やってはいけないのに、やってしまった行動
叱る対象はこうした「行動」だけ。そして叱ったあとにはフォローを。行動を望ましい方向へ変えていくために、”キミに実行してほしいのは、こういう行動だ”と具体的な表現で説明し、場合によっては具体的な改善策やアイデアを与えて上げる。(P131-132)
たしかに、今まで上司に叱られたことはあったけれど、性格を絡めて叱ってきたということはなかったと思います。ただ、なかなか成長ができていない他部署の後輩は、性格を持ちだして叱られている場面が多いかなと感じます。。。「センスがない」とか「モタモタしている」とか…。
センスって言葉程抽象的なものないような気が…???
その後輩を見ていて悲しいのは、教える側の人たちが「もう、あれは性格だから教えても仕方ない」「要領が悪いから、年齢も年齢だし、いまからじゃもう無理だよ」と、教えることを放棄しかけているということ。
私は、教えることを放棄する=自分には教える能力がないと言っているようなものだと思います。
自分がもし教える側の立場だとして、「無理…」って思ってしまうこともあるかもしれませんが、それを口に出して「君はセンスがない、年齢も年齢だし、今更無理」と言うということは絶対にありえないです。というか、自分がそう言われたら悲しすぎる。
もちろん、どんなに教える側が努力しても、覚える気のない人もいると思うけれど、それは会社側が最終的な判断をすることだし、会社側が「それでも育ててくれ」というのであれば、教える側には育てる以外の選択肢はないはず。。。
会社って、1日8時間近くいるところで、1日の1/4を過ごすわけです。。。起きてる間で言えば、約1/3を過ごす場所。。そこが苦痛だったら、人生が苦痛になると言っても過言ではないと思っています。会社で言われたこと・行ったこと・経験は、考え方や人生に大きな影響を及ぼすと思います。
だからこそ、自分も快く働きたいし、他の社員の人たちも快く働いていてほしいと思ってます。もし自分が教えた後輩が、自分の言ったことなどで心病んだりしてしまったら、私もかなりしんどいです。。
自分の言ったことや指示した内容が後輩の考え方や人生を形成するかもしれないと考えると、人を教えることは怖いことでもあるな~と思っちゃいます。
ただ、一つ自分の中でモットーとしているのは、”自分がされて嫌だったことは、後輩にも絶対にしない”です。よく、自分が若いころは先輩にしごかれた!だから自分に後輩ができても同じようにしよう!という考えも聞きますが、そのおかげで自分が成長できたから後輩にも経験させようと思っているならまだいいですが、自分と同じ目に合わせようと考えてあるのであれば、そんな無駄なことってないよなと。
あんたの事情に巻き込むなよだし、当時と今では時代も違うし環境も違うのに、当時と同じ方法でうまくいくわけないだろうがと。
自分の場合は、されて嫌だったことはしないし、されたかったことをしてあげるを大切にしています。
自分がされて嫌だったことを後輩にしたところで何も解決はしないし、自分も嫌われて終わるだけ。それよりも、後輩には自分と同じ辛い思いはさせず、快く働いてほしいというのが私の考えですね
きれいごとかもしれないけれど、私は実践するぞォ