そして、だれも…
★ひとことまとめ★
さくっと読めます◎
↓以下ネタバレ含みます↓
作品読みたい方は見ないほうがいいかも
【Amazon内容紹介】
新鮮なアイディア、完全なプロット、意外な結末―三要素そろったショートショートの傑作。
【感想】
・マイ国家
こんなおかしな人に軟禁されたらどうしたらいいんだろうなあ。まじめな青年がただただ不憫でしょうがない。。踏み込んでしまったために、精神がおかしくなってしまった青年。。でも、実際こういう思想を持っている人はいそうだよなあと。というより、宗教みたいなものなのかな。
・そして、だれも…
夢オチだけれど、もし夢じゃなかったら気が狂いそう!それも、ただ夢を見させるだけではなく、目覚めたあとに、みんなで一致団結して仕事をしようと思わせるような内容。夢から覚めたときって、その夢が悪い夢であるほど、起きてから今の現実に感謝するというか、例えば誰かが死んでしまう夢なら、生きている現実に感謝するような、そんなことあるよね。
・なりそこない王子
王子不憫…ww でも、いろんな物語がたくさん出てきて、おもしろかった。物語のめでたしめでたしのあとって、気になるよね。王子はいろんな物語に関わって、最終的には子供相手に戦いごっこをするフック船長になる。波乱万丈な一生だよなあ。
・だまされ保険
詐欺師って頭いいよなあ。昔あったクロサギってドラマを思い出した。詐欺師をさらに詐欺するっていうお話。たしかに、詐欺師って自分が騙されたとしても、自分も犯罪犯しているわけだから警察には相談できないよね。それを逆手に取るという。
・コレクター
幽霊に好かれて化け猫にもまとわりつかれて、大変な青年だなあw こういう、バッド・エンドでも夢オチでもないお話結構好きかな!
・友情の盃
薬品会社の会長をしている老人。老い先短く、入院している。昔、入社してからのライバルであった男性にもらった、婚約祝の酒。ずっと飲まずに今日まで経ったが、とうとう老人はその酒を口にする。このお酒が本当にただのお酒だったのか、はたまたライバルであった男性が仕込んだ毒だったのか、最後までわからないお話だったけれど、できれば本当にただのお祝いのお酒だったらいいなあ。
・冬きたりなば
ようやく完成した宇宙船に乗って、スポンサーの商品を売りにいくエヌ博士たち。降り立った星はまもなく冬に入り住民は冬眠に入る。春になれば商品を買うことができるとのことなので、商品を先売りして代金を春にもらうことにしたけれど、その星に春が来るまではあと…… だめですね!新規のお客様には前金もらうとか、入金後の商品渡しにしないとww 営業の基本だよ…
・親善キッス
このお話ほんと好き!!皮肉!!相手が自分たちと同じような見た目だからといって、自分たちと同じ機能・作りとは限らないのだから、固定観念はあまり良くないことが、よくわかる話。 自分たちにとっての口にあたる部分は、その星の人たちにとっては。。。そんなところにキスしてたら、その星の人達から見ても、「この星のやつらはおかしいなことをする」と思われていただろう。
・事実
スクープを狙う新聞社に吸血鬼が来るも、みんな疑い深すぎて結局吸血鬼を帰してしまう。常識とか固定観念を優先しすぎるあまり、チャンスを逃してしまったわけだよね。とはいえ、私は吸血鬼ですと来られても、私だって信用できないけれど。。。
星新一はサクッと読めるしおもしろいからいいね。