こんにちは

みさこです。

 

みなさま

いかがお過ごしですか。

 

 

 * * *

 

 

蟄虫戸啓

すごもりむしとをひらく

 

 

先日、

こんな素敵な言葉を教わりました。

 

二十四節季ひとつである「啓蟄」の

 啓は「ひらく」

 蟄は「すごもり」

という意味なんだそうです。

 

「すごもり」というと

わたしがイメージするのは「巣籠り」で

=鳥が巣にこもっていること

だったのですが

 

「虫が冬、土中にこもる」

という意味もあるらしく

 

そんな虫たちのことを

「すごもり虫」と呼ぶのだそうです照れ

 

 

啓蟄とは

そんなすごもり虫が土から出てくる季節

ということなのですが

 

「戸をひらく」という言葉から

 

虫たちが扉をあけて顔を出す様子を想像して

にんまりドキドキ楽しくなりました。

 

(2024年の啓蟄は、3月5日〜19日だそうですとかげ

 

 

 

わたしの

この冬のすごもり虫は

手ゆびでした。

 

わたしは

刺し子やインド刺繍といった

縫いものが大好きなのですが

 

(刺し子)

 

(インド刺繍)

 

寒い季節になると

ここ1〜2年

針を持つ手の調子が

滑らかにいかなくなるのです。。

 

いろいろ試してみた結果

今のところ、一番の薬は

手ゆびに休んでもらうこと。

 

 

 * * *

 

 

暖かい間には

すっかり忘れていたのですが

 

年明け、いきなり

そのとき(針を持てない時間)が始まり

はじめはちょっと困惑しました。

 

楽しい幸せな時間を

休まなければならないなんて

どうしよう・・・と。

 

 

けれど

 

そこにはやっぱり

この冬、わたしが受けとるものとして

用意されていたんだなぁと

思えるようなものとの出会いがありました。

 

 

 
 

それは本、

そして言葉たち。

 

きっかけは

何ヶ月も前に

なんとなく買っていた雑誌で

 

気に入った写真などを

ぱらっと流し見て

放っていたのですが

 

ゆび休みの始まりとともに

なぜかふと思い立ち

 

最初から・全部・ちゃんと

読んでみよう、と思ったのです。

 

 

そうしてページをめくっていたら

思いがけず胸が熱くなり

泣けてくる箇所があって。。。

 

 

あぁ

わたし、今これを

とっても求めているんだわ

と、感じました。

 

 

それは

随筆家でエッセイストでもある

山本ふみこさんという方の

 

暮らしや大切にしていることなどを

紹介した部分。

 

 

近所の図書館で

彼女の本を片っぱしから借りて

読み始めました。

 

「ごくあたりまえのように過ぎていく季節のなかにも、よろこびを感じて暮らしたいと願っている」

 

「特技は、日々くり返す時間のなかに、おもしろみを見つけること」

 

という彼女が

自由に、生き生きと綴る言葉は

滋養のように沁み、ときに泣けて

 

わたしの心は温められ、耕され

やわらかく空気が入っていくようでした。

 

 

普段使わない言葉や

まったく知らない言葉にも

たびたび出くわし

 

その意味を知りたくて

スマホで調べるようになり

 

最近はとうとう

『広辞苑』という辞書を買いました。

 

 

スマホでも

十分、言葉の意味は調べられるのですが

 

しかも買ってみて思うには

スマホのほうが

もしかしたらより的確にわかりやすく

知りたい言葉の意味を

教えてくれるかもしれないのですが

 

途方もない海のように

鎮座している言葉の数々が

すぐここにあることがひっそりと嬉しく

 

言葉を知るために

針やすみ中の手ゆびを使って

薄い薄い紙をめくるということも

なんだか嬉しいのです。

 

 

彼女のエッセイに出てきた人の本や

ネットなどで知って

読みたくなった本なども取り寄せ

 

もうすぐ冬が終わる

この啓蟄の季節になっても

 

わたしはまだ、本に

そこに表される思いに、言葉に、

夢中で

 

彼らが

訪ねてきてくれるたびに

嬉しくてたまらなくなります。

 

 

すごもりする手ゆびが
わたしにくれた
贈りもののようにも感じています。
 
 
 
 * * *
 
 
 
さて、このすごもり虫
(針やすみ中の手ゆび)
いつ、戸をひらくのでしょうか。
 
ときどき針を持っては
もうそろそろ大丈夫かしらねぇ
なんて話しかけています。
 
 
それが思いのほか長くなって
春を過ぎ、
夏の兆しを感じるころになったとしても
いいのだろう、と思っています。
 
 
あなたの
一番いいタイミングで
戸をひらいてね。
 
それはもう
 
ひらきたくてひらきたくて
誰もとめられないようなとき
 
エネルギーの満ちたとき
 
なのでしょう。
 
 
楽しみに待ってます。
 


 

 * * *

 

 

自分自身を感じ、

あなたご自身のなかにある

智慧やエネルギーと繋がること、

 

その感覚を通して

本当にのぞむ人生を生きていく

お手伝いをしています。

 

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