桜満開の 新年度です
新しい目標を立てて
夢に向かってスタートする方も 多い時期ですね
受験を控えている方は
新学期早々
進路について 考えたり 調べたりする
生活が始まります
1ヵ月後のゴールデンウィーク明けあたりから
音楽大学 または 音楽高校 を受験したい
といった ご相談が
私の元にも ちらほらと舞い込み始めます
残念ながら・・
ピアノや弦楽器での受験をお考えの場合は
小学生か 場合によっては幼児のころから準備しないと
なかなか 合格が難しいこともあるのが現状です
一例ですが
私の母校 東京都の とある私立の音楽大学の
ピアノ科を卒業した 友人が
中学1年生の時に 音楽大学 (高校ではありません) を
ピアノで受験したい と
当時 師事していたピアノの先生に話すと
「とても無理だ スタートが遅すぎるから 責任が取れない」 と
受験のためのレッスンを断られ
先生を替わった経緯が あるそうです
管楽器だったら
中学1年生といえば やっと楽器をはじめた頃なので
同じ クラシック音楽を学ぶといっても
これほどに 温度差がありますから
「音大受験」 と おおざっぱに
ひとくくりには できない事情はありますが・・
音楽を学ぶ という ことの心構えは
どの楽器も同じなので
クラシック音楽に焦点を絞り
準備することや 心構えなどを
経験に基づいた 私の考えを
何度かに分けて 書かせていただきたいと思います
最初の今回は
音楽学校で学ぶ ということの意義について
書かせていただきます
楽器の中でも 管楽器の演奏は
音が出て その音が音楽的に並んでいる
という条件を満たしていれば
伝統的な奏法であろうが
その人にしかできない特殊な奏法であろうが
構いません
特殊な奏法は たいていの場合は
その人 一代限りでしょうけど
中には 当初は誰にもマネできない奏法でも
芸術性が 多くの人に認められた奏者が表現すれば
どうにか その奏法を習得しようと後を追う人も 大勢現れて
結果 その新奏法は 多くの 淘汰や統合をくりかえし
永い年月に渡って
大勢の人で ああでもないこうでもないと研究した結果が
学問として 体系立てられ
楽器のテクノロジーの進歩にも 絡まっていき
新しいジャンルの音楽の誕生にも つながります
クラリネット界での
奏法の歴史的な大転換期のキーマンは
ベールマン (1784-1847)
ベニー・グッドマン (1909-1986)
などといわれていますね
現在 これほど大勢の奏者がいて
日々奏法が進歩しているからには
今後 近いうちに 大転換期が ないはずはないですね
すでに 転換期の真っ最中の可能性もありますが
お話が大脱線するので
このことについては このくらいにしておきます
さて
奏法の進歩と伝承を
自然に任せていては 非効率で時間がかかりすぎるので
学校を構え 学生を集め
大勢の人間を研究に携わらせ
その分野が より進歩発展するように工夫しているのは
音楽学校も
医学や法学などの学校と同じ仕組みです
ただ 芸術は 個人の力に寄るところが大きいので
一見 音楽学校は 研究機関には見えないかもしれませんが・・
楽器そのものの奏法
楽器作りのテクノロジー
音楽の表現方法 など
これらの 研究をし
常に新しいことを編み出して
後世に伝承していくのが
音楽学校の存在意義のひとつといえると思いますので
音楽学校で学ぼうと 受験を考えている方は
楽器が人より上手だし
勉強は苦手だから
とりあえず勉強しないで済む音楽大学に進んで
誰か有名な先生に楽器を教えてもらって・・
といった 考えでは
どんなに 楽器の腕があっても
受験の合格は 難しいことも あります
合格した先 どんな音楽活動をしたいかが明確でないと
桜は咲きづらいですね
残念ながら 管楽器 「奏者」 としての寿命は
他の楽器に比べて短いです
おそらく相当数の奏者が
教育者 や 研究者 としての
「第二の人生」 のほうが 長いと思われますので
研究し伝承する能力が ありそうかどうかが
受験の時の選抜の基準に含まれる
可能性が多々あります
では 志は高いが 楽器の技術が稚拙な人が
合格してしまうのか?
というと そんなに甘くはありません
最低でも コントロールがきいた音
正しいフィンガリング
人並み以上のテクニック
オリジナリティの感じられる音楽性を持ち
例えるなら 中高生の段階で 大人顔負けの
楽器の技術を持っている子供であるというのが
合格の絶対条件ではありますが
そういった子供は 津々浦々に大勢いますので
その中でも
将来 研究者として 教育者としても
クラシック音楽界に貢献する可能性を秘めた子供が
選抜されると思われます
「志」 は不思議と 演奏にあらわれます
たいした覚悟なく受験した人は
いかに高い技術を誇っていても
すぐに 見破られてしまいます
若干 厳しい事を書きましたが
音楽に限らず どの分野でも
専門課程を学ぶというのは
相当な覚悟や努力が必要だと思いますので
どうか 音楽界に 全身全霊をささげる覚悟で
受験に臨んでください
今回は
音楽学校の受験の心構えについて書きました
次回は
より踏み込んだ内容
管楽器での受験における 副科科目の意義や準備の仕方
などについて
駄文を並べさせていただきたいと 思っています




