よく 一部のミュージシャンの方が
「自分は 楽譜が読めない」
と 一見 ご謙遜の仮面を被りながら
自慢気に語っていらっしゃいます
年配のミュージシャンの方は さておき
現在 一線で活躍する年代の 音楽を生業にする人が
ホントに 楽譜が読めないとして
そんな大きな弱点を 露わにするのは
仕事の減少につながる キケンな行為だと思われます
それを あえて 吐露するには
なにか 魂胆があるに違いない・・
「楽譜が読めない」 という発言の行間には
「学問としての音楽など オレサマには必要ないゼ!
音楽の才能に溢れているからなっ」
が マザマザと浮かび上がっていることが多いです
試験で そこそこイイ点を取った子が
「ワタシ 本当は全然 試験勉強してないんだよ~」
と試験が終わってから言っているのと
同じ低レベルの自慢話のようで なんとも・・オトナゲナイ
本人は 自身のポテンシャルの高さを強調したいのでしょう
さて 話は変わります
読譜の勉強は とても大変なように誤解されていますが
それは かなり昔のお話です
現在は 小中学校の音楽の授業を 普通に受けていれば
人並みに読譜力はつきます
学校の音楽の授業は 楽しいものではない
と感じる人がいるのは 事実ですが
それは 何の授業でも同じですから
読譜の勉強を怠る 強力な理由には なりません
もちろん 「音楽で食べていく」 には
義務教育で教わる程度の読譜力では
難しいですが・・
英会話が 中学英語程度のボキャブラリーで
どうにかなるように
音楽を楽しむなら 中学卒業程度の音楽知識で
なんとかなるものだと 思います
さて 話は戻りまして
私は この 「楽譜が読めない」 という言葉に
違和感があります
それは どの程度の読譜力があれば
「楽譜が読める」 という状態なのか
明確な定義は ないからです
楽譜の 代表的なものは 「五線譜」 です
一般的なのは ト音記号 か ヘ音記号の単旋律の譜面か
ト音記号とヘ音記号の2段で一組の大譜表です
前者は 弦管楽器のパート譜のことが多く
後者の大譜表は ピアノをはじめとする 鍵盤楽器のことが多いです
大譜表(ピアノ譜)を スラスラ読んで 演奏するのは
かなり難しいので
できれば 専門の教育を受けたほうが良いですが
単旋律の譜面を読むには 義務教育で充分です
「楽譜が読める」 というには
この 単旋律の譜面が 少し読めれば 充分だと思われます
実際には
キャリアがある人でも
読むのが 難しい譜面もあります
例えば ハ音記号という
クラシック音楽でしか あまりお目にかからない記号ですが
4種類もあり
ヴィオラやチェロにトロンボーンやファゴットなどの楽器で
音域によって 使い分けられます
なので 上記以外の楽器の奏者 (我々クラ吹きも)
ハ音記号の読み方に慣れていないので
このハ音記号であらわした楽譜を
即座にスラスラとは読める人は あまり多くはありません
読めないわけでは ないけれど・・
読むのに少し時間が かかったりします
この ハ音記号が読めなかったからと言って
「楽譜が読めない」 人 とは 普通言いません
もしここまで 基準が厳しかったら
「楽譜が読める」 人は どれだけいるんでしょ?
という状態に なってしまいます
楽譜は 何も五線譜だけではありません
ギターの タブ譜に
コードネームや 簡単な旋律のみ記してある
ジャズなどで使う譜面
(おそらく リードシート という名前? 違っていたら ごめんなさい)
など
楽譜は 多種多様あり
すべての種類の楽譜が カンペキに読める人は
そうは いないのでは ないでしょうか?
そんなこんなで
「楽譜が読める 読めない」 の 基準など
かなり 曖昧なのです
なので 「楽譜が読めない」 とおっしゃるミュージシャンの方の
「読めない」 度合いは どの程度なのか
傍目には わからないのです
おそらく 単旋律の五線譜は 少なからず読めるでしょうし・・
なにより ミュージシャンが コードネームを知らないということは
絶対にないと思われます
普通 コードネームがわかる人は
「楽譜が読める」 人 と言います
それなのに 堂々と「楽譜が読めない」 と
公言するのに 違和感があるのです
冒頭で触れたように
「音楽の才能があるから 楽譜なんて読めなくてもイイ」
と ご自分の潜在能力の高さを自慢したいだけなら
ご勝手にして いただきたいですが
有名ミュージシャンのネガティブな自慢話を 真に受けて
読譜の勉強の鍛錬を怠ってしまい
結果 いらない苦労をしている音楽の愛好家が
少なからずいることは
ご存知であって ほしいです
コーラス
バンド
オーケストラ
吹奏楽
様々な 演奏形態を
大勢の人が プロアマ問わず 楽しんでいますが
奏者同士は 楽譜でつながっているのではないでしょうか?
もう一度 書きますが
楽譜は 五線譜だけではありません
コードネームのような 記号を並べたものも
楽譜です
演奏において
楽譜を否定してしまっては
複数で演奏することは 大変困難になります
