健康は細胞から!
細胞からの若返り ヘルスコーチ 山中眞理子
「脂質は体に悪い」
「脂質は代謝リズムを乱す」
そんな話をまだ信じていませんか?
実はそれ、“糖質中心”の食生活が当たり前だった時代の常識です。
でも今は、科学が進み、体のメカニズムがより深くわかってきました。
脂質は血糖値を乱さない「静かなエネルギー源」
糖質を摂ると、血糖値が上がり、インスリンが分泌され、血糖値が下がる。
このアップダウンが激しいと、自律神経もホルモンも巻き込んで、**体内リズム(サーカディアンリズム)**が狂ってきます。
一方、脂質は血糖値を上げません。
緩やかに、しかも長時間、安定したエネルギーを供給してくれるのです。
脂質をうまく使えば、血糖値の波を穏やかに保ち、体のサイクルが整う。
これは、血糖値スパイクによる「眠気」「だるさ」「情緒不安定」を防ぐ上でも大切です。
「脂質がサイクルを乱す」は、誤った条件設定による仮説
最近、「脂質が体内時計を乱す」という論調があります。
しかしその多くは、以下のような偏った条件のもとで出された結果です。
高脂肪・高糖質・加工食品中心の食事(いわゆる西洋型食事)
夜遅くに大量摂取
トランス脂肪酸や酸化した油を使用
これらは脂質の「質」と「タイミング」に問題があり、
決して「脂質そのものが悪い」のではありません。
むしろ良質な脂質を朝・昼に摂ることで、血糖値の急上昇を防ぎ、サイクルを整える効果が見られるという報告も増えています。
しかし誤った条件の下で検出した結果を基に脂質を減らしてその分を糖質に代えると血糖値は上昇します。
そして結果として、糖尿病に向かう人が増えます。
また、脂質を減らして糖分も抑えたとすると、エネルギー不足、ホルモンの材料不足に陥って活動量が落ち、次第に活動への意欲が失せて、結果としてフレイルに向かう人が増えます。
糖質と脂質のバランスで、代謝とホルモンのリズムが整う
私たちの体は、朝は交感神経が優位になり、脂質をエネルギー源として使いやすい時間帯です。
この時間に良質な脂肪(例:グラスフェッドバターやMCTオイル入りコーヒー)を摂ると、血糖値が安定し、午前中の集中力や体温の立ち上がりがスムーズになります。
逆に、朝から糖質ばかり摂ると…
急激な血糖上昇 → インスリン過剰 → その後の低血糖
午前中の眠気、イライラ、集中力低下
食欲の乱れと体内時計の乱調
脂質は、むしろサーカディアンリズムの「安定剤」になり得るのです。
「避けるべき脂」「積極的に摂りたい脂」
避けたい脂質
体内リズムを乱す要因
トランス脂肪酸(マーガリン等) 炎症・ホルモン阻害
酸化油(古い揚げ油など) ミトコンドリア障害
リノール酸過剰(安価なサラダ油)炎症性代謝物質の過剰生成
※最近のマーガリンはトランス脂肪酸が少ないから安全、という説があります。しかし、加工油脂の構造がミトコンドリアに与えうる悪い影響と体内の炎症を促進する植物性オメガ6から作られている、と言う点は無視できず、また、バターと似せた味や色を作るための食品添加物の存在など安全とは言えない。と私は見ています。
摂りたい脂質
体を整える力
グラスフェッドバター/ギー 抗炎症・安定したエネルギー
オメガ3(青魚、えごま油) 脳機能、抗炎症
ココナッツオイル・MCTオイル 脳の燃料、ケトン体供給源
「脂質を避けたのに不調が改善しない」方へ
・いつも眠い
・夜眠れない
・食後に疲れる
・ホルモンバランスが崩れてきた
それ、「脂質が足りていない」ことが原因かもしれません。
糖質制限をする方が脂質も制限するとエネルギー不足に陥り、体調が悪くなります。
また、糖質、脂質が不足すると体は筋肉からのタンパク質を糖質に変えて補おうとします。そのために筋肉量が減って、代謝が悪くなりこれが体重リバウンドの原因となります。
今日からできる3つの脂質習慣
朝:バター or MCT入りコーヒーで血糖値を安定化
昼:サラダにオリーブオイル+アボカド
夜:焼き魚+ごま油やえごま油を少量プラス
まとめ
脂質は、敵ではありません。
むしろ、糖質によって乱れた代謝や血糖値、ホルモンのリズムを穏やかに整えてくれる味方です。
体調が安定しない方こそ、**「脂を抜く」のではなく「良質な脂を選ぶ」**時代へ。
次回は「朝ごはんでその日の血糖値が決まる!最初に食べるべきものとは?」というテーマでお届けします。
今後も、ご自身とご家族の「未来の健康を守る知識」をわかりやすくお届けしていきます。
↓
私のストーリー
幼少時代~学生時代
私は1947年生まれです。
戦後2年目の夏です。
幼少時からとっても細くてひ弱でした。
よく蕁麻疹になっていましたし、学校の入学試験の日に風邪を引いて両親が希望する学校に行かれない。など親を困らせていました。
そんなでしたので小学校に入ってもお給食が食べられないでいました。
中学に入って2キロほど離れた学校に自転車で通うようになってからはだいぶ丈夫になりましたが体育の授業はたいていさぼっていました。バレーボールやバスケットなどのボールゲームが大嫌いだったからです。テニスは少ししましたが、全くセンスがないのは明らかでした。
勉強も好きなことしかしなくて、成績のことなどはあまり気になりませんでした。
とても神経質で内向的でかなりわがままな困った子供時代でした。
学校から帰ると音楽を聴いたり本を読んだりしていました。
高校を卒業すると美術史に興味を持つようになり、イタリアに憧れるようになりました。
それで、イギリスかアメリカに留学させたいと思っていた親は猛反対しましたが、結局許してイタリア留学が叶いました。
憧れのイタリアでの生活は想像以上の変化をもたらしてくれました。
第1に変わったのが、神経質で内向的でははいけない、という点です。社交性を身につけなければ誰も相手にしてくれないし、それでは面白くない、ということに気づいた点です。
第2に変わったのは勉強を好きになったことです。新しいことを学ぶのはとっても楽しいし刺激的だということ。それから、多少、いやでも面倒でも学んだことは何かの役に立つ、と分かったことです。
世界各地のお友達が沢山できて楽しかったです。




