回想録⑩からの続きです。
C社などと共に建築業者を絞り直す過程で、かなり久しぶりにエムズさんのサイトを見てみました。
すると、リニューアルしたのか以前見たのと全然違うものになっていました。
紹介されているモデルハウスは、確か以前はなかったものだし、施工事例もたくさん増えていて、一目で順調に業績を伸ばしているんだなあと思えるような内容でした。
中でも目を引いたのが、商品のラインナップが整理されてグレードごとの標準仕様の違いが比較しやすくなっており、標準で外壁にガルバリウム鋼鈑を採用した「ナチュレエコアドバンス」が加わっているという点でした。
僕にとってエムズさんと言えば、外壁にオメガアクロフレックスという塗り壁が代名詞のようなもので、高水準でメンテナンス性を確保しながらとても雰囲気良く仕上がる一方で、建物の価格にもかなり影響を与えている部分だろうと思っていました(もし以前からガルバリウム鋼鈑でもやっておられたならすみません)。
さらにサイトを読み進めてみると、異なるグレードで仕様の組み換え、たとえば基本グレードは第一種全熱交換型換気や付加断熱など充実装備の「ナチュレエコゼロ」としながらも、外壁のみガルバリウム鋼鈑で施工するなど、より施主の好みや予算に応じた仕様変更ができそうであることもわかってきました。
それでも、どのグレードを選んだとしても気密性と断熱性は高水準のまま、内装は基本的に無垢床(オーク又はバーチ)と塗り壁(ダイアトーマス)でしか施工しないという特長は堅持することによって、エムズさんの最大の強みはあくまで高気密高断熱であり、副次的な価値として建材の質感にもこだわっているという、僕がはじめて知ったころから全くブレてない姿勢にも非常に興味が引かれました。
前回エムズさんを候補から外した時は、価格面に不安があったからという以外にこれといった理由はなく、そこさえクリアできればエムズさんを再検討しない理由はありませんでした。
上で書いたように、予算に応じた仕様変更ができそうだとわかったことによって「エムズさんでいけるかも」と思えたことが、今から思えばすごく大きな転換点になりました(仕様変更は以前からできたのに僕が気付いていなかっただけかも知れませんが)。
とは言え、エムズさんが質の高いものを使っていることに変わりはなく、当時はサイトを見ているだけでは不安を払拭することができなかったため、とりあえず僕が先発隊としてエムズさんに接触して、実際の価格のヒントを探ることにしました。
そして、僕はエムズさんに電話をし、モデルハウス見学をさせていただく約束を取り付けたのでした。
⑫に続きます。