【家づくり回想録⑧】シロアリ怖い | 岐阜のはずれに家を建てる

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岐阜の工務店エムズアソシエイツで建てる家づくり。

回想録⑦からの続きです。


前回はエムズさんと一旦お別れするところまで書きました。

しかし、当時からエムズさんには僕にとって何にも代えがたい魅力があり、候補から外すことはまさに断腸の思いでした。

その魅力とは、今でもエムズさんの特長のひとつである「一体打ち基礎」でした。


話は前後しますが、僕が家づくりブログを読み漁っていた時に、いちばん衝撃を受け、ほかの何を置いても対策をとらなければならないと思わされたのが、シロアリ屋の独り言というブログでした。

家づくりというジャンルとは少し違うのですが、こちらのブログに書かれている内容や、夥しい数のシロアリの画像を見て、本当にシロアリは恐ろしく、一度でも家の中に侵入されたら終わりだと心底思いました。


シロアリ屋の独り言の管理人さんは、シロアリ被害を最も助長するものとして基礎断熱を挙げ、今でも強く反対する立場をとっておられます。

確かに、住宅の基礎そのものを断熱して床下を温暖にするということは、その付近の地中で生活しているシロアリにとっても快適な、住み処として目指すべき場所を作り出すことになると思います。

基礎断熱で施工している建築業者のサイトなどを見ると、どこも基礎断熱の良さとして「床下も生活空間の一部とみなして同じ環境にする」というようなことが書いてあります。

床下全体を収納場所にしたり床下エアコンを設置できるなど、メリットは多いと思いますが、屋内にシロアリが侵入する危険性が高くなることはおそらく事実なので、そこは基礎断熱の大きな欠点だと言えます。

なによりも、あの画像を見てしまえば、多くの人が、土台をかじられて被害がどうこう以前に、自分と同じ生活空間にシロアリがいること自体が理屈抜きに気持ち悪すぎて、恐怖の対象になってしまうと思います。


そういうわけで、僕にとってシロアリ被害を防止する対策は、家づくりをするうえですごく重要な課題になりました。

調べてみると、シロアリ対策に有効な方法は数あれど、基本的には基礎断熱ではなく、逆に床下を屋外とみなして開放する床下断熱で家を建てた方が良いということは、間違いなさそうでした(もちろん床下断熱でもシロアリ被害は十分起こり得ます)。

一方で、基礎断熱でも「一体打ち基礎」を用いたものであれば、通常の工法で生じる打ち継ぎ部ができないため、基礎自体の強度が増すうえに、微細な隙間からシロアリや漏水が侵入する可能性は極端に減るらしいということもわかってきました。

両者をよく検討した結果、通常のベタ基礎ならともかく、もし「一体打ち基礎」で施工できるのであれば、収納力に勝り断熱施工もしやすいとされている基礎断熱の方を選びたいと思うようになりました。

そして、僕の知る限りでは、岐阜県内で「一体打ち基礎 」を採用している業者はごく僅かでしたが、そのうちの一社であるエムズさんであれば、シロアリ対策はほぼ万全になり、十分安心できるものになるだろうとも思いました。


ちなみに、エムズさんが「一体打ち基礎」を採用していることを知ったのは本当に偶然で、そういう業者は岐阜にないのかと思っていた矢先に、チロ的岐阜グルメさん経由でエムズさんを知って、よく見てみたらたまたま意中の相手だったと、確かそんな経緯だった覚えです。

そういう意味でも、やっぱりエムズさんは最初から我が家にとって最適な業者さんだったのだと、なぜわざわざ回り道をしてしまったのかと、このブログを書きながら再確認している次第です。


しかしながら、前回書いたように当時はエムズさんに対して価格面で不安があり、いくら理想の家づくりのためとはいえ、肝心のコストが増大してしまっては元も子もありませんでした。

そして、北方町での完成見学会を経て、理想とコストの狭間で思い悩んだ結果、最終的にシロアリ対策は床下断熱を基本として考えていくことに方針転換をして、エムズさんと「一体打ち基礎」については泣く泣く諦めるという決断をすることになったのでした。


⑨に続きます。



僕はいい歳しながら漫画を読むのが好きで、特に好きなものは単行本を買っています。

この「へうげもの」は岐阜にゆかりのある古田織部を題材にした作品で、まもなく佳境を迎えようとしていますが、物欲の強い人には特に自信をもっておすすめできます。