回想録⑥からの続きです。
僕がエムズさんを知ったきっかけは、確か今の土地を購入することが現実的になってきて、ネットで岐阜の工務店を検索しまくっていた時に、たまたまエムズさんを絶賛紹介しておられるチロ的岐阜グルメさんが目に留まったことだった覚えです。
エムズさんに設計申し込みをした時のアンケートでは「ぎふ家づくりの本を見たから」と答えてしまいましたが、よく思い出してみると、たぶん順番は逆だったと思います。
詰まるところ、その辺りの細かい経緯はほとんど覚えていません。エムズのみなさんすみません。
当時、すでに岐阜の工務店のうち何社かの完成見学会には足を運んでおり、それぞれの良いところとそうでないところを自分なりに取りまとめていました。
そんな中で、エムズさんを知ったのはかなり後の方でした。
最初に(リニューアルする前の)エムズさんのサイトを見た時の印象は、
〇岐阜の工務店としては珍しく高気密高断熱を最大の特長とし、その両方の数値を公表している
〇塗り壁や無垢材の良さを全面に押し出しながら、質感だけでなくデザインにもこだわっている
〇よく吟味された高価格帯の住宅設備をあえて標準仕様とすることで、他社との差別化を図っている
〇自社の強みとしている部分を、簡潔ではあるが印象的に伝わるよう工夫してサイトに掲載している
というもので、率直に魅力的だと感じましたが、一方で、価格面ではかなり高くなるだろうとも思いました。
なぜなら、僕たちに初めて住宅性能について教えてくれたA社は、高気密高断熱を最大の特長とする一方で、建材や設備面ではスケールメリットを活かした自社製品で揃えることによってコストダウンを図っていたのですが、それでも概算見積もりを出してもらったところ、本体価格だけでかなり高額になってしまいました。
だからこそ、同じく高気密高断熱にこだわり、そのうえで建材の質感などにもこだわっていれば、自ずと価格設定は高くならざるを得ないだろうと予想されたからでした。
しかし、直感的に魅力を感じたことは間違いなかったので、その後の家づくりの参考にもなるだろうとの思いで、北方町で開催されていた完成見学会に飛び込みで伺うことにしました。
北方町のお宅は想像以上に素晴らしく、エムズさんが建てられる家の質の高さは十分確認することができたのですが、最初に予想したように、質が高い分だけ価格にも跳ね返っているのだろうという思いも強くなりました。
結局、それ以上は積極的に話を聞こうとすることもなく、自分たちで勝手に手が届かないものと判断して、エムズさんは一旦、わが家の候補から外れることになってしまったのでした。
⑧に続きます。
夏休みは暇さえあれば息子と虫捕りをしています。
捕まえた蝉や蜻蛉は、その日の夕方までには逃がすよう教えています。