教員していたときに、日本語が聞き取れなくて、凄く焦った話

僕、生粋の日本人ですよ。
なのに聞き取れないって…。
と言うのも、東京出身の僕が教師になったのは香川県。
福島で10歳まで育ったので、東北弁はある程度は理解できるけど、その当時の僕には香川弁は厳しかった。
僕が配属になったのは2月の終わり。
3月には卒業式があり、その準備に取り掛かっていたとき、学年主任の先生に「先生、悪いんやけど、B室に行ってガムテープ取ってきてくれへん?」
って頼まれました。
僕は、働き始めたばかりで、右も左もわからなかったので、なにか役に立てることがあって嬉しかった。
役に立ってないと認識すると、僕、鬱っぽくなってしまうタイプなので、それを察してもらったんだと思う。
その学年主任、超仕事できる人だったし、気も使える人だったから。
その気持ちも嬉しかったし、何としてでも役に立ちたいと思い「B室」にダッシュで向かう

とにかく作業をしていた体育館を飛び出し考える。
「……B室ってとこだ?
」

いくら働き始めたばかりだからとはいえ、もう一ヶ月近く仕事していてわからないなんて言えない。
よし。人に聞くより、まずは自分で考えよう

まず、多目的教室Aという教室が職員室の近くに存在しているのを知っていたので、その隣じゃないかと思い多目的教室に向かう。
しかし、その隣にはB室は存在しなかった。
学校に勤めている人はわかると思うが、同じ系統の部屋が1階、2階、3 階の同じような場所に配置されることが学校にはよくある。
つまり、多目的室Aが2階にあるので、Bが1階、もしくは3階にある事が予想できたので、ダッシュで階段を駆け下りそして駆け上がった。
しかし、B室が見あたらない…

だんだん大きくなる焦りを感じながら、今度は学校の校舎の地図を見る。
しかし、どこにもそのような部屋は見つからない…。
『このままでは、教室も探せない、ガムテープも持ってこれない、俺はそんな使えない人間になってしまう…
』

と、半ばイライラしながら職員室に助けを求めに行く。
「すみません、B室ってどこですか?」
と聞いたら、他の先生も「そんなんしらんなぁ〜。」って不思議そうに答えた。
他の先生でわからないのであれば、僕がわかるはずはない。
諦めて体育館に戻り、学年主任の先生に聞く。
「すみません、ガムテープを取りにB室に行こうと思ったのですが、B室が見つからなくて…。」
そしたら主任が優しく
「すまんかった。ワシの発音がわるかったんやな、美術室って言ったつもりだったんや。」と…。
その土地に慣れていないと、ネイティブスピーカーでも、聞き取れないんですよね。
大体問題なくなるまでに3ヶ月かかったと、日記には書いてあります。
なので、ワーホリや留学で英語圏にいる人、すぐに英語が聞き取れなくても諦めずに粘りましょう!
3ヶ月後にはきっと少なくとも耳が慣れ、聞き取れるようになるかもしれませんよ
