場所は高原の休憩所。

滝尻から3時間、距離にして4キロ。


これだけ山を登ってもまだ午前10時という時間と、

まだ4キロしか進んでいないと言う事実に絶望しながら

あんぱんを食べて飲み物を調達した。



いやあ、しんどい。熊野古道。

腹ペコのお腹にあんぱんは最高のチョイスだった。


高原の看板には、

目標の近露王子まで4時間と書いてあった。

それなら歩けそう。かも。。。


どっちにしろ近露まで行かなければいけない。

20分ほどゆっくりとした休憩をとり、

その後歩き始めることにした。


相変わらずの山道を進む。


ネジネジの木。

しめ殺しの木みたい。


高原からすぐの山道に、こんな標識が。


…ここまで来たらもう近露まで行くしかない。

でも明日は、バスで飛ばすからね!と看板に向けて決意表明をする。





巨木の間を縫うように道が進んでいて

自分って、小さいなーと思わざるを得ない。



ところどころ、まだ秋の面影も。

すこーしずつ、景色を楽しむ余裕ができてきた。


そんな中、どこかの王子のところでオーストラリアからのファミリーに遭遇!


ご、5時間ぶりの人間。。。。。。

軽く話をすると、元気が出て明るい気持ちになった。

人と一緒にいるって大事だなあと思った。


そこからの道は割と軽やかに進めた。

誰かがいると思えたから。

私は1人では、ビビって何にもできないんだな〜と痛感した。



12時前、道の駅に着いた。

売店で売っていたお結びでお昼ご飯。


最高に美味しかった。。。

日本での巡礼旅は

おにぎりが食べられるから本当に本当に最高。



あっという間に食べ終わり、近露までもう少しだとわかると俄然やる気が出てくる。



近露までの道の途中では、

語り部のガイドさんと一緒に歩くスイスからのHedyと、

オーストラリアからのBenに出会った。


ガイドさんにお金を払っていないのに

勝手にBenと一緒について行った。


ガイドさんには最初、

日本人と思われなくてびっくりされた。


一緒に見た牛馬王子。

ガイドさんの解説を聞く。


「血か露か」のお話を聞きながら、

Benに漢字を説明する。


牛馬王子から近露までは、4人で喋りながら歩いた。


その「喋りながら」が本当に本当に楽しくて。。


誰かと旅することって大事だなあと痛感した。

滝尻を出発して6時間、

ようやく楽しい熊野古道トレイルが私にやってきた。


Hedy、Benとは近露でお別れ。

明日、本宮で再会しようと約束して、

Benは継櫻王子へ、

Hedyは近露の民宿へと向かった。


時刻は午後2時。

予約していた民宿へ行くと、チェックインは15時からとのこと。

リュックだけを置かせてもらい、街を歩く。

aコープというスーパーで色々調達。


川が流れていて、綺麗でいいところだ。


本宮方面までのバス停を見つける。


1人で歩いている時は

「明日は発心門王子まで絶対にバスだ!!」

と、固く固く誓ったのに

気持ちは何故か、歩く方向に固まりつつある。

(それでも念のため、時刻表は撮影)


明日歩く理由は、

今日、BenとHedyに出会えて、

ガイドさんとお話しできて、

オーストラリアファミリーに会えて

楽しかったから。

本当にそれだけの理由。



歩くと決めたんだから、

いっぱい洗濯して、宿の温泉入って

しっかり食べて寝よう。



と言うわけで、

旅路も気持ちもジェットコースターな1日目が終了した。