何かのタイミングで知って、徐々に惹かれていったカミーノ。サンティアゴ巡礼。

 

2019.4.16から5.17の32日間、

全長800kmとも言われるフランス人の道を歩いてきた。

 

私のカミーノを一言で言うと

「人生を体験した32日間」

もう不思議でしょ。

 

言葉で表すのはとても難しいけど、32日間で人生を体験したなあという感想が1番ぴったり。

寝て起きて歩いてシャワーしてご飯食べてっていうシンプルな毎日が、私はこの世で生きているということを浮き彫りにしてくれた。

それを繰り返すことで、人生を体験してきた。

 

 

ただ歩いているだけなんでしょ?と言われればそうですよとしか答えられないくらい

歩いて歩いて歩きまくった日々だったけど、

そのがむしゃらさに引きつけられるように

奇跡みたいな出来事がたくさん起こった、最高で無二の32日間だった。

 

 

歩き終わった一ヶ月は、

あの日々は一体何だったんだろうか、私の旅ってなんなんだったんだろうかとぼんやり考えた。

そこから得られたものはかなり感覚的なことだったけど、何とか纏めたい。

たくさんの気づきの中で、最も大きいものを頑張って文章にしてみました。

 

 

 

まず、一番の気づき。

健康って大事。

 

800kmを踏破するために一番必要だったものは自分の健康。

幸い私は足にマメや水疱、膝の痛みなど大きなダメージはなかった。

昔、陸上部だった自分の脚力がまだ残っていたことを誇りに思う。

(それでも後日足の爪が歩きすぎで剥がれた!)

 

足は健康だったけれど、途中で引いた風邪は本当に辛かった。

肉体的にはもちろん、精神的に辛かった。

歩けない悔しさが一気にこみ上げて友達に泣きついた。

 

一方で今考えるといい面もあって、自分が真剣に取り組めていることを知らせてくれた。

この学びを得られたから、歩けない日は後から考えると必要な時間だったかもしれないけれど、

あの辛さと比較してみると絶対無い方がいい。

体が健康で、その健康あっての今というのを身を以て学んだ。

 

歩いていたら着くのではない。歩ければ着く。

風邪で、足の痛みで、心の不調で歩けなければ、着くことはできない。

 

歩いてたら着くの一個手前のこと。

キホンのキ!

 

 

 

 

どんなに大きなことを達成しても、世界は変わらない。ということ。

 

これはカミーノだけじゃなくて、自分の旅を含めて得たこと。

どんなに嬉しいことがあった日も、悲しいことがあった日も、

世界は何も変わらず、そして世界からみた自分もきっとほとんど変わっていない。

ただ自分がそこにいるだけ。

 

だから、仲間が必要。

共感してくれる仲間、少しでも波を大きくしてくれる仲間、宥めてくれる仲間。

私の嬉しいを、悲しいをわかってくれる仲間が必要。

別に人間である必要はない。楽器でも、映像でも、器でも、ダンスでも、化粧でも、なんでも。

自分が思いをぶつけることができるものだと確信できれば。

 

 

幸い、旅の中で目指したいなと思える素敵な人に出会えた。

カミーノ中もたくさんの仲間たちと支え合いながらゴールできた。

2年間、孤独に苛まれて心折れることがなかった。今もそう。

私の人生はおかげで幸せです。

 

 

他にも

宗教のこと、ヨガのこと、ノートルダム火災のこと、友達のこと、家族のこと、ほとんど全てじゃないかってくらい、いろんなことを考えた。

なんせ一日7時間も歩いていたからね、頭の中はいっぱいいっぱい。

残りは気が向いたら発散します。

 

 

 

星の巡礼にもあるように、

この旅は誰の見本になるわけでもなく、絶対に見本にならない旅。

私が私の意思で進み、止まり、やってみた私のための旅。

誰の真似っ子でもない私の旅。

どんなに環境を変えたって、挑戦したって停滞したって、いつも通りの自分がむき出しの状態でそこにいるだけ。

 

どうしてきたかを忘れずに、これからどうするかも自分で決めていこう。

 

今までみたいな旅はもう終わりかもしれないけど

いつでも旅の時の感覚でいられるように自分の場所を整えていきます。

 

 

2年も浮浪しているけどまだアジアとヨーロッパしか行けてない。

この大陸は面白すぎる。別の大陸もきっと、面白いんだろうな。

旅というスタイルではなくても、行きたいところは山ほどある。

 

インド編纏めよっ