【パラリンピック】「前向きに生きる」ということ | 共明塾 × キッズアース播磨町校

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1970年から兵庫県加古郡・加古川地域て信頼と実績を積み重ねてきた共明塾。
2007年からは東大卒講師を迎え、2017年からはキッズアースと提携し、小学生向けの科学実験教室を始めました。
共明塾はこれからも学ぶ楽しさを発信していきます。

2月1日、播磨中学校で行われた播同協の集いのゲストスピーカーは、伊藤真波(いとうまなみ)さんでした。
 
伊藤真波さんは、現役の「義手の看護師」であり、また北京&ロンドンのパラリンピックでは、競泳日本代表としても活躍されました。
 
明るく朗らかにお話をされていましたが、その内容は壮絶。
 
看護師を目指して勉強していた20歳の時、成人式を前に、バイク事故にあい、右腕を切断する決断を迫られます。
そこに至るまでの葛藤、事故をめぐる両親への思い、それまでが「普通の女の子」であったが故に、その落差はとても激しいもので、聞いているこちらも、わが身のことを、わが親のことを、わが子のことを考えさせられました。
 
そして、それからのリハビリの日々。
看護師としての道を歩むと同時にスポーツの世界に身を置き、自らと向き合いながらの歩み。
結婚、出産、そして子育て。
 
「普通の」子育てでも、愚痴をこぼしそうになるほど大変なのに、片腕なしでの子育ては、想像を絶します。
「子育て用の義手ってないのかな?」と思いながら聞いていたら、「義手に頼っていたら、もし故障したり、何かあった時に対応できなくなる」との話があり、こちらの想像以上の「覚悟」を持って子育てをされていることに、背筋が伸びる思いがしました。
 

前向きに生きる」と言葉で言うことは簡単です。
でも、その言葉を実践することはとても難しい。
 
お話を聞いているだけでも、わが身に置き換えれば、心が折れていただろうと思う場面が多くありました。
 
自ら闘ってきたからこそ、力のある言葉となって、我々の心に届くのだと思います。
 

最後に、伊藤真波さんのもう一つの顔である「バイオリン奏者」としての演奏を聴かせて頂きました。

義手を使って奏でられる演奏は、聴いているうちに、片腕であることを忘れさせるほどで、まるで魔法のようでした。
 

講演後、結婚相手の方と、まだ小さな二人のお嬢様も登壇して挨拶くださいました。
 
感動、という以上に、心を動かされた、素晴らしい講演会でした。