「算数に読解力は必要か」という桜灯塾(おうびじゅく)の内田先生の記事をリブログして、
「数学は暗記科目」という記事を書いたのですが、もうお一方、内田先生の記事をリブログされた先生がいらっしゃって、その記事も面白かったので、こちらでもリブログさせて頂きます。
先生ははっきりと「国語の読解力と算数の読解力は全く関係ない」と断言してらっしゃいます。
その例として、大阪星光さんの「数学を意識した問題」を挙げられているのですが、
兵庫県民としては、灘さんの問題をご紹介させて頂きましょう。
「ある品物を仕入れ、利益を見込んで1個400円で売りました。
しかし、いくつか売れ残ったため、売値を半額の200円にして残りをすべて売りました。
その結果、売上高は26,000円、利益は11,600円になりました。
また、400円で売れた品物の個数は、仕入れた品物の個数全体の6割より多く、7割より少ないことがわかっています。
このとき品物1個の仕入れ値と、400円で売れた品物の個数を求めなさい。
(品物1個の仕入れ値は1円未満の端数はありません。)」
しかし、いくつか売れ残ったため、売値を半額の200円にして残りをすべて売りました。
その結果、売上高は26,000円、利益は11,600円になりました。
また、400円で売れた品物の個数は、仕入れた品物の個数全体の6割より多く、7割より少ないことがわかっています。
このとき品物1個の仕入れ値と、400円で売れた品物の個数を求めなさい。
(品物1個の仕入れ値は1円未満の端数はありません。)」
文章自体はシンプルですが、問題はなかなかの難易度です(笑)
正直、灘クラスになってくると、これくらいの文章は読み解けて当たり前。
灘サイドは、「算数」では「算数の能力」を純粋に見たいと思っているわけです。
灘サイドは、「算数」では「算数の能力」を純粋に見たいと思っているわけです。
なので、もっとシンプルな問題が出てきます。
「89の倍数と113の倍数を
89,113,178,226,…
のように、小さいものから順に並べる時、50番目の数は?」
89,113,178,226,…
のように、小さいものから順に並べる時、50番目の数は?」
シンプルすぎて、「国語力」の出てくる余地もありません。
しかし、これは、難関の中学入試だから、という側面もあります。
残念ながら、公立中学生に数学を教えていると、「文章題の形にしたら、とたんに解けなくなる」=「読解力のない」子がいるのは事実。
読解力がない、というか文章になると、思考がフリーズしてしまう感じ、ですね。
読解力がない、というか文章になると、思考がフリーズしてしまう感じ、ですね。
こういう子を振るい落とすために、読解力の必要な文章題を出す、というところもあります。
学校側の、特に算数の問題を出す側の本音で言えば、「数学のセンス」の有無を見たいのであって、「国語力」とか「読解力」とか言う、「不純」な要素を入れたくないのだろうというのは、想像に難くありません。
なので上を目指せば目指すほど、「読解力」は不要になってくるのです。
というところで終わらせれば、話はシンプルなのですが…。
ここで、「新テスト」という鬼門が立ちはだかってくるのです。
「新テストと読解力」については、項を改めて考えてみたいと思います。
「新テストと読解力」については、項を改めて考えてみたいと思います。