牧歌的風景が広がる中岳からの展望
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開けて二日目、郭公の鳴き声に目が覚めたのは4時を過ぎたころだった。
昨夜メスティンで炊いた1合のご飯の残り半分をお茶漬けにした。
ベーコンエッグとコーヒーは欠かせない。
40年以上吸い続けたタバコをやめて一年になるが、朝食の後だけは未だにふと吸いたくなる。
テントを畳み坊がつるを後にした。
朝の柔らかな逆光に透けるミヤマキリシマ
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法華院山荘の敷地を通り抜け、昨日降りてきた足場の悪い急坂を登り返す。
どこか異星めく殺伐とした北千里ヶ浜の景色
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北千里ヶ浜の北端に出ると平らな砂地を南端まで横断する。
そこからまた急登をひと登りして、久住分れの広場に飛び出すと一気に展望が開ける。
久住分れから振り返る北千里ヶ浜と三俣山
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久住山との分岐にザックをデポし、天狗ヶ城への急登に取り付く。
正面に中岳、左奥に大船山
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天狗ヶ城と中岳は向かい合ったピークで遠目に見ると恰も牛の角の様である。
鞍部へ下りて中岳山頂へ。
サファイヤブルーの御池 正面に稲星山
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中岳山頂を踏んで鞍部から御池の縁を回り込み、ザックを回収して久住山へ。
この時間になると久住山へのルートは登山者が増えてくる。
老若男女を問わず久住山は人気の山である。
5月の日曜にしては少ないが、それでも蟻の列が伸びつつある。
久住山山頂 向こうに星生山
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山頂標識では写真撮影の順番待ちが出来ていた。
久住分れから星山崎へ上り、稜線の大岩を右へ左へと縫うように山頂を目指す。
星生山
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九重連山の山名の中で最もロマンチックなのが「星生山」だ。
夜ともなれば、山頂から次から次へ星が生まれる様に溢れる
ところから名付けられたのだろう。
この山から硫黄山へは尾根続きだが、火山ガス発生の為立ち入り禁止になっている。
また今回のスタート地点の大曲りまで登山道があるのだが、植生保護のために立ち入り禁止なので、遠回りになるが沓掛山から牧ノ戸峠を経由してゴールを目指すことになる。
縦走路へ下りる。
イワカガミ
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最後のピーク沓掛山(左)
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休憩する登山者で賑わう扇が鼻の分岐を横目に過ぎると、最後のピークとなる沓掛山が目に入った。
遠目にも梯子を上り下りする人が見えた。
牧ノ戸峠まで長い舗装路を下り、何時もの様にソフトクリームを平らげた。
此処から山並みハイウエイの長い舗装路歩きが始まる。
歩道のない道なので、崩れかけた側溝の蓋の上を身を寄せて歩くのは思いのほか疲れた。
これも何時も通りであるが筌ノ口温泉新清館の露天風呂に肩を沈め、二日間の行程を振り返った。